日本でも「同性婚」合法化すべき?国内初LGBT条例を施行した渋谷区長にも直撃
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6月26日、米国の連邦最高裁判所は、全州で「同性婚」を合法と認める初の判断をくだした。
Facebookが、これを祝してプロフィールアイコンをレインボー(LGBTの尊厳を意味するテーマカラー)にする機能をリリースするなど、話題が拡がっている。
アメリカ以外でも、今年5月に世界で初めて国民投票によって合法化されたアイルランドなど大半のヨーロッパ諸国、アルゼンチンやメキシコなど中南米、南アフリカでも同性婚が合法化。
また、しらべぇでも以前お伝えしたが、ニュージーランドの国会議員によるスピーチは、世界から注目を浴びた。
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■日本でも合法化の可能性は?
こうした波が日本にも及ぶ可能性は、どれくらいあるのだろうか? まずは世間の意識をアンケートサイト「マインドソナー」で見てみよう。
今回の調査では、男女の差が大きく分かれる結果となった。女性はほぼ半々に割れたが、男性で「合法化すべき」と考える人は、3割にとどまる。
日本でこうした議論が拡がるためには、おもに男性の意識が変わることが前提となりそうだ。
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■国内初の「同性パートナー条例」を施行した渋谷区の長谷部区長に聞いた
国内では、東京・渋谷区で同性パートナーシップを結婚に相当する関係として認める条例が4月1日より施行され、区長選の争点のひとつにもなった。
そこで、条例の発案者でもある長谷部区長に、今回のニュースと条例施行後の反応についてインタビューを実施した。
Q.今回の米国における「同性婚合法化」の動きについて、どう思われますか?
長谷部区長:さまざまな議論や意見があることは承知しており、今回の判決についてもアメリカならではのニュースとして注目しました。
ちなみに渋谷区の条例は、「婚姻制度」とはまったく異なる、当事者の社会的困難の解消を目指すためのひとつの取り組みです。私としては11月をメドとして、同性パートナーシップ証明書をきちんと発行できるよう、準備に集中していきたいと考えています。
Q.渋谷区でLGBT条例を施行した反響や反応は?
長谷部区長:社会的になかなか見えていなかった課題に対して目を向けて、それを理解しようとする意識の高まりを感じています。
差別がなく多様な個人が尊重される社会を目指すことは、人権尊重の面からも都市の活力を高めていく観点からも重要な課題。誰もが自分らしく生きられる多様性に満ちた豊かな社会をめざして、ダイバーシティ施策を推進していきたいと思います。
また、渋谷区以外でも同性パートナーを認める条例化の動きがありますが、こうした自治体の取り組みにより、さまざまな社会的困難に苦しんでいる人たちへの理解の輪が広がり、すべての人が希望を持ち自分らしく生きられる社会になっていくことを期待しています。
(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)