高知県民に聞いた!土佐弁には英語とおなじように現在完了や過去完了形が存在する!?
2013年に「高知県は、ひとつの大家族やき」というスローガンを掲げ、高知を大きな家族に見立てた「高知家」プロモーションを展開している高知県。ファン拡大や観光誘致、移住促進を中心とした活動も3年目となり、高知の魅力が全国へと広がり注目を集めています。
そんな高知県のなかでも中部・東部で使われている「土佐弁」をご存じですか? 坂本龍馬のドラマ等で耳にしたことのある方も多いと思います。その「土佐弁」に存在する「完了形」の表現について高知県民に取材しました。
「土佐弁」とは?
土佐弁とは、高知県中部や東部で使われている方言。アクセントは京阪式アクセントで、いわゆる「関西弁っぽい」アクセント。東日本の人から聞くと関西弁と同じように聞こえることもあるそうです。
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標準語には無い「完了形」
土佐弁が標準語や他の方言と大きく違うのは、英語で習った「完了形」に近い表現があること。例えば、「雨は降っていますか?」という質問をされた場合、通常は「雨が降っている」「雨は降っていない/降っていた」のような返しが一般的。ですが、土佐弁は「雨が降っている」に
・雨が降っちゅう
・雨が降りゆう
の二通りの答えがあります。「雨が降っちゅう」は現在完了形で、「過去のある時点から現在まで雨が降り続いていた」という意味。「雨が降りゆう」は現在進行形で、「今現在雨が降っている」になります。
また、「降っちゅう」の過去形は「降っちょった」、「降りゆう」の過去形は「降りよった」となり、それぞれ過去完了形、過去進行形を副詞などに頼ることなく表すこともできます。
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高知県民にしかわからない!? 土佐弁の応用
このような完了形の存在する土佐弁を応用した表現がこちら。
「取っちょっちゃちゅうってゆうちょっちゃって」
(標準語:(席などを)取ってあげているって言っておいて)
この表現は高知県民にとって特別難しいものではなく、日常的な会話でも使うそうです。高知県民以外には、正直、何が何だかさっぱりわからない言葉ですよね。
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日本各地に存在する様々な「方言」
日本には多くの方言が存在しています。方言は様々な表現の面白さを知ることもでき、どこか安心感を覚えるもの。自分の地域の方言と他の方言を比較してみると面白い発見ができるかもしれません。
(文/しらべぇ編集部・なかしまそうた)