「森」と「林」はアレが違うから意味が異なる 【黒田勇樹の妄想的語源しらべぇ】
コールセンターでバイトをしていた時、半年で3回昇進したことのある俳優/ハイパーメディアフリーターの黒田勇樹です。こんにちは。
プレゼンのコンペで東京代表にもなりました。器用貧乏、ここに極まれり。
このコラムでは、子供の頃から芸能の世界で台本や台詞に触れ続け、今なお脚本家やライターとして「言葉」と向かい合っている筆者の視点から、様々な「言葉の成り立ち」について好き勝手に調べ、妄想をふくらませていこうと思います。
さて、コールセンターなどで働いていると、それこそつまらない言葉の間違えから、そこをつつかれ余計なクレームに発展することが、多々あります。
なので、業務中電話の少ない時間は、辞書をダラダラと眺めいろいろな言葉の意味を再確認していたのですが、大人になってから改めて調べてみると面白い意味の言葉が沢山あります。
■「森」と「林」って意味一緒じゃないの?!
しらべぇ読者の皆様は「森」と「林」の違いをご存知ですか?
筆者周辺に聞き取りをしてみたところ、「木」という字の数が増える森の方が木の数が多い」「森の方が広い」等が多く聞かれましたが、実はこれは間違い。
「森」と「林」には、はっきりとした違いがあります。
それは
「自生しているかどうか」 「自然に木が生えている」ところが「森」
「人工的に木を生やしている」ところが「林」
なのです。
「木を隠すなら森に隠せ」と言いますが、これも上記の違いを理解すると「別に隠すのは、林でもいいじゃないか」とは、ならないですよね?
「森さん」は元々、森で暮らしていた人、「林さん」は、何もない土地に木を植えた人の子孫、などと想像してみても面白いかもしれません。
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■似た言葉でも、全く違う定義が隠れている
他に面白かったのが「川」と「河」 読みは同じ「カワ」ですが、なんとこの2文字、
「川」は「日本のカワ」
「河」は「外国のカワ」
という、明確な使い分けが定義されているのです。
「運河」には「河」が使われ、「小川」「小河」と書かないことも、この違いを知ると「なるほど」となりますよね。
「大人になってからの辞書」、こういった森や林や、川などなかなか読まない項目にこそ言葉の面白さが隠れています。
今一度皆様も、眺めてみては如何でしょうか?
(文/ハイパーメディアフリーター・黒田勇樹)