凄いアートで島おこし!沖縄・伊計島の笑顔を創造する「イチハナリアート」
沖縄在住ライターのmiya‐nee(みやねえ)です。
アートでの島おこしといえば、瀬戸内で3年毎に開催される「瀬戸内国際芸術祭」や通年で活動に取り組む「ART SETOUCHI」が一般的には知られていますが、沖縄県にも3年前からアートで島おこしを行っている、橋で繋がる離島の「伊計島」があります。
アート=芸術作品という概念を逆手に取った何とも奇抜な面白アートは「イチハナリアートプロジェクト」と銘打って、訪れた人々を満面の笑顔に変えてしまうという豪快なプロジェクト。
今回は、9月28日に最終日を迎え、約2ヶ月間で2万1511名を動員した「イチハナリアート」の凄いアートをご紹介します。
画像をもっと見る■これはアートですが、何か!?
まず初めに、廃校内に展示された限りなく粋で斬新な面白アートをご覧いただきましょう。
●流木のアートは「リア王、スクルージ、キジムナー」
●沖縄のオバァが、なぜかアンディ・ウォーホル風に!?
●お尻にチューブが付いた巨大「やどかり」
●何と戦っているんだ!?不思議なオブジェ
最後は平和にハイタッチができます。
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■沖縄の集落とエメラルドグリーンの海に魅せられて
伊計島の集落(住宅街)に点在するアートは、地図を見ながら番号順に徒歩にて巡る約1時間の散策コース。途中には珊瑚の石垣や沖縄らしい瓦屋根の木造住宅、南国の植物や爽快な海の景色が広がります。
長閑な景色と静かな時間が流れる、島ならではの体験ができる短時間の観光コースとも言えます。
なぜか、つま先や頭に乗っている鳥たち。集落内にも笑いの神様が宿っていました。
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■集落コースはここが終点。ぜひご休憩ください!
集落コースを番号順に見学すると終点は「伊計島共同スーパー」に辿り着きます。どこにアートがあるのだろうか。お店の方に尋ねてみると、「店内にありますよ」とのこと。これはもしや…
暑い中での徒歩約1時間の散策は既に全身汗だくの状態。アートを見学するため店内へと誘導されると。こ、これは…やられた。
そして横を見れば、あら冷たい飲み物が売っている。わあ、なんというタイミングでしょうか。ああ、喉が渇いたな。
そんな策略があるとは露知らず、見学者は商店の中へと吸い込まれていくのでした。
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■2015年度も楽しみ!そんな「イチハナリアート」について
沖縄本島の東側、太平洋に面する「伊計島」は、うるま市の海中道路を渡った島々の先端に位置し、沖縄方言で「一番離れている」を意味する「イチハナリ」という言葉から「イチハナリアート」と名付けられました。
伊計島の観光施策の一環として、廃校になった「旧伊計小中学校」と伊計島の集落を利用し、島の風景や文化をアートと共に伝えたい!という思いから若手芸術家や美術家が地元住民と協力して開催している、なんとも熱くてなんとも暖かい島おこしプロジェクト。
3年前、地域活性化のために始まった島と海とアートを堪能できる「イチハナリアート」は、2014年度は前期・後期で作品を変えながら入場料300円(大人)という抜群のコスパを発揮し、2015年度に向けてもう動き出しています。
来年の夏、沖縄観光を予定している人はぜひチェックしてみてくださいね。
(文/しらべぇ沖縄支部・miya‐nee)