友達の家みたいにフレンドリー?池袋にOPENする「BOOK AND BED TOKYO」は何がスゴいのか
画像出典:Instagram
本棚の窓からベッドが垣間見える、まるで秘密基地のようなこちらの写真は、今年9月末に池袋にOPENする「BOOK AND BED TOKYO」の空間を再現したもの。
海外の大手メディアでも取り上げられ、注目度がますます高まっているこのホステル。しらべぇ編集部では、運営元の株式会社アールストアのハンサム社長・浅井さんと広報・力丸さんに詳しいお話を伺ってきました。
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ホテルは思想や世界観を広げられる理想的な場
Q:この企画が生まれたキッカケとは?
A:東京のデザイナーズ・リノベーションなど厳選したオシャレな賃貸物件にこだわって提供している僕らなりの幸せな空間をリアルで実現したいと思ったことです。一人でも多くの人に空間を味わってもらうには、“ホテル”のような宿泊施設が最適だと考えました。
本にこだわっていたわけではなく、宿泊施設の本質的な機能である「寝る」という行為にいたるまでの体験を味わってもらいたいと。最初は「寝れる場」とかけて「寝れるBAR」にしようという案もあったんです(笑)。ですが、空間の広さなど機能的な面も考慮して本に決めました。実はOPENするビルは、元々「芳林堂書店」が入っていたので、そんな文脈も決め手になりました。
Q:この事業が儲かると思ったポイントは?
A:儲けるというよりは思想や世界観を伝えたい思いのほうが強いのですが、つづけていくために利益は出さないといけないとは思っています。実際、都内のホテルは予約が取れずにひっ迫してますし。あとは、外国人観光客とか出張時や終電を逃したときにも使ってほしいと思います。
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サービスしないのがサービス、フレンドリーなくつろぎが売り
Q:具体的にはどのようなサービスを提供するのですか?
A:「気の置けない友達の家に泊まりに行ったときのリラックス感」に近いものを提供できればと思っています。サービスは極力シンプル。ウェルカムドリンクや、ふかふかのマットレスもテレビもありません。本とフレンドリーなスタッフとの会話でリラックスして寝るまでの時間を過ごしてほしいですね。
ドリンクは購入可能ですが、食事等はありません。持ち込みは可です。持ち込まずとも、このビル内は僕ら以外すべて飲食店ですから、ほかで食べてきてもらえれば(笑)。部屋数は32ぐらいで、価格帯はビジネスホテルよりも安価な1泊3,500円で考えています。
デイタイムの利用も可能で日中はラウンジを開放するつもりです。駅から徒歩1分で光熱費がかからないなら、1ヶ月ここで寝泊りしたほうが安いぐらいですよね(笑)。
Q;どんな本が置かれるのですか?
A:選書は、SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(以下SPBS)さんにお願いしています。SPBSさんの「入り口の本屋」としてのあり方と僕らのビジョンが一致するなと思ったからです。ライトに本を楽しんでもらえるよう幅広く取り揃えます。観光ブックやビジネス書、夏目漱石などの文学書に雑誌、あとは週刊少年ジャンプも(笑)。
オススメを押し出すよりも、間口を広げてお客さんが興味を持った本を好きなように読んでくれれば。MAX3,000冊入るんですが、最初は2,000冊からスタートします。募金ならぬ募本も追々やっていきたいですね。
個性的な本棚に並ぶこだわりの本と雑貨やTシャツも販売するSPBS
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2020年までに10店舗まで拡大予定、コンセプトはすべてバラバラ?
Q:この事業が成功したら、次の展開はどのように考えていますか?
A:2020年までに都内に10店舗まで拡大する予定で、その土地や物件に合う最高に「幸せな空間」を演出していくつもりです。なので、10店舗すべてコンセプトが違うかもしれませんね。
Q:店舗拡大によるスケールメリットはありますか?
A:ホテル事業でもっとも費用がかかるのは人件費、次いでリネンのクリーニング費用なんです。だから、増やすことによって、クリーニング代を圧縮できる可能性がありますが、正直コスト圧縮のために店舗展開するわけではないので、あまり考えていないのが本音です。
多彩なジャンルから好きな本を選べる幸せ、誰にもジャマされずに読みふける幸せ、まぶたが重くなって気づいたら朝を迎える幸せ。
BOOK AND BED TOKYOは、そんな甘いスイーツのような至福が詰まった空間といえそうです。予約のスタートは9月に入ってからになりそうですが、売り切れ必至のため公式サイトを頻繁にチェックしてみてくださいね。
■BOOK AND BED TOKYO
http://bookandbedtokyo.com/
所在地:東京都豊島区西池袋1-17-7 ルミエールビル7階
(取材・文/しらべぇ編集部・小林香織)