日本だけ過敏?スキャンダル歌手のCD自主回収に疑問を持つ51.2%の声
違法薬物所持などで芸能人や歌手にスキャンダルが発生したとき、彼らの所属事務所はそのトラブル処理に追われることになります。メディア対応はもちろん、関係各所への連絡、そして場合によっては歌手が出しているCDやDVDを自主回収することも珍しくありません。
こうした自主回収の動きに対して、しばしばそれが過剰ではないかという批判の声があがります。罪を犯した当人と、彼らが手がけた作品は別物なのだから、回収する必要はない。それどころか、ファンは買いたい物が買えなくなり、売る側にとっても損失に繋がるので誰の利益にもならない、という主張です。
さて、こうした意見を持つ人はどれほど存在するのでしょうか。その結果がこちらです。
【質問】
問題を起こした芸能人・歌手の作品を自主回収することは当人やファン、事務所など誰の利益にもならないと思いますか?
・思う:51.2%
・思わない:48.8%
回答は、ほぼ二分される結果となりました。考えてみれば、このように消費者の評価がキレイに分かれるからこそ、批判を避けるために事務所側は自主回収を選ぶのかもしれません。
とは言え、「自主回収は誰の利益にもならない」と答えた人が半数以上いたことも事実。彼らの声に耳を傾ける価値がないとは言えないでしょう。回答者から頂いたコメントの一部をご紹介します。
「日本の事務所は過敏」「歌手と作品は別」「食品じゃないのに」消費者が持つ疑問
「過去にも、薬物所持で逮捕された欧米のアーティストはたくさんいるが、彼らのCDはすんなりと手に入る。日本の事務所は過敏だと思う」(40代・男性)
「罪を犯したからにはしっかり反省してもらいたいが、CDが回収されてしまうと、応援するファンのもとにCDが行き届かなくなる。買いたいものが市場にないことは全ての人にとって損失。歌手と作品は別です」(40代・男性)
「そもそも、曲しか興味ない人ってけっこういるものです。逮捕前と変わらず彼の歌をカラオケで歌い続けるかと聞かれたら、迷わずに『SAY YES』と言いたいですね」(40代・女性)
「店頭に並んだ食品に異物が混じっていたのならば自主回収は当然だが、違法薬物所持で逮捕された歌手のCDを聞いたら意識混濁・酩酊状態になるわけでもない。食品じゃないのだから、まったく因果関係がわからない」(30代・男性)
こうした消費者からの回答に対して、芸能事務所は今後どのような対応を進めていくのでしょうか。各事務所は、アーティストが引き起こすリスクに対し、時代に即した的確な対処が求められると言えるでしょう。
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2014年9月19日(金)~9月22日(月)
対象:全国20代~60代 男女計1500名
(文/しらべぇ編集部)