【コラム】野良猫に話しかけるおじさんを観察したら、おじさんの魅力に気づいた

2014/10/20 20:00


sirabee1020neko

写真のは、筆者の家の近所、というか周囲によくいる野良猫です。野良でありながら、その愛くるしさと人懐っこさで道行く人からモテモテなこの猫。窓を開けて家で過ごしていると、毎日のように猫に話しかける通行人の声が聞こえてきます。ふと興味を持ち、「野良猫に話しかけている人」を2週間にわたって観察したところ、ちょっと興味深い結果が得られました。

●猫に話しかけている人の内訳

・男性1人/18人
・女性1人/3人
・2人以上のグループ(カップル含む)/5組

なぜか、“男性1人”で話しかけるパターンがダントツで多いのです。しかも、筆者が見る限り、30代中盤から50代後半くらいまでのいわゆる「おっさん」が8割強。彼らはいったい、猫に何を語りかけているのか? 気になったので、会話(?)の内容も調べてみました。報告していきたいと思います。


■「赤ちゃん言葉」でしゃべっている

「ん~かわいいでちゅね~」「よちよち(よしよし)」など、猫に赤ちゃん言葉で話しかけている人が3人もいました。そういえば、ムツゴロウさんも赤ちゃん言葉でしたよね。人間は、年齢や性別に関わらず、かわいいものを見ると思わず赤ちゃん言葉になってしまうのでしょうか。おじ様方の、意外なかわいい一面を見た気がします。

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■猫に「勝手に名前をつけている」

よくよく聞いていると、猫にオリジナルの名前をつけて呼んでいる人もいました。「タマ」「トラ」など、猫らしさや見たままの名前に混じって、独創的すぎる名前で呼んでいる人も。ここでは、一部を紹介します。※()内は、筆者の心の中でのツッコミです。

・むさし(渋っ!)
・クロ(茶色だけど?!)
・シロ(だから茶色だけど?!)
・ネコ(そのまんまやないか!)

夜道で、スーツの男性が「むさし~むさし~」と暗闇に向かって呼びかけているのを見たとき、筆者は言いようのない恐怖に襲われました。でも、猫が出てきたときの笑顔が優しそうでステキ! これは…おじ様ギャップ萌えですね。

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■猫に「グチっている」

例の野良猫が現れるのは、決まってサラリーマンの帰宅時間帯。家に帰っても聞いてくれる人がいないのか、ある人は猫にグチっていました。驚いたのは、猫がちゃんと相づちを打っていたこと。猫も大変ですね…。

おっさん「もう、困ったもんだよ…」
猫「ニャア」
おっさん「本当にさあ…」
猫「ニャア」
おっさん「だから言ったんだ俺は…」
猫「ニャ…」
おっさん「チクショウ…」
猫「…」

おじ様のグチがあまりにも長かったのか、猫はそのうち完全に黙ってしまいました。家庭でもこんなことが起きたのでしょうか。グチを言い終わって帰っていくおじ様の後ろ姿は、なんだかちょっと寂しく、そして不思議とかっこよかったです。

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■猫待ちの「列ができる」

猫と話したいおじ様はたくさんいますが、猫は1匹だけ。そしてできたのが、「猫待ちの列」です。ビシッと並ぶわけではなく、タバコを吸って待つ人、それとなく道を行ったり来たりして待つ人など、道にポツポツと「猫待ち」の人が並んでいました。ガツガツせず、静かに順番を待つおじ様方、ジェントルマンでかっこいいです。

この調査をするまで、筆者(20代中盤の女)はおじ様に「共通の話題がない」「説教や自慢をされそう」といったマイナスイメージを持っていました。しかし、よく観察してみると、おじ様、いや、おっさんは優しい!かわいい!そしてかっこいい!

中年男性が苦手な人も、よく観察すると意外に好きになれる一面が見えてきます。ぜひ、電車や街中でみなさんも心がけてみてくださいね。

(文/しらべぇ編集部・河津愛美

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