【松澤千晶アニメめくるめく世界】アニメキャラクターの主人公は何故モテるのか。
こんにちは、フリーアナウンサーの松澤千晶です。私はアニメを見ることが大好きなのですが、アニメに出てくる男の子の主人公はたいてい作中の女性キャラクターからモテモテで、たまに不可解なときがあります。
そういったキャラクターを主人公にしているだけなのですが、何故モテるのか…物事には全てきちんと理由があるはず、いえ、あるべきなのです。
ドラえもんの「のび太くん」や新世紀エヴァンゲリオンの「シンジくん」だって、いつもはダメダメでもやるときはやる男なので最終的にモテています。(ここで言う「モテ」は最後まで読んでみて改めて考えてみてください。)
そこで今回は男の人が生きる上での永遠の志?「モテ」をアニメの主人公から考えてみたいと思います。ただし、それほど真面目な考察ではありませんので、何となく楽しんでいただけたら幸いです。
■「IS〈インフィニット・ストラトス〉」の織斑一夏さん
お釣りがくるくらいのモテ方をしていたこちらの主人公ですが、考えてみたら仕方ありません。彼はとりあえずイケメンですし、この物語には男性が一人しかいないのですから。
生物は常に生存競争にかけられていますから、少ない異性を取り合ってしまうのは人類の常なのです。ハーレム状態である自覚が無い点も、私の気持ちに気付いて!という女性が寄ってくる良い材料になっています。
とりあえずモテたいという方は、身なりを整えて、思い切って思春期の女子の群れに飛び込んでみるのも良いかもしれませんね。
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■「とある魔術の禁書目録」の上条当麻さん
右手に不思議な力を宿している以外は容姿も含めてごく平凡な普通の少年で、いつも不幸を嘆いている情けない主人公です…が、ヒロインに危険が及ぶと命をかけて助けてくれるのですから、助けられた側は惚れないわけにもいきません。
そして、そんな経験を経て、彼は強くなります。
例えば会社で、文句を言いながらも仕事でのピンチを助けてくれたりして、どんどん社会的な力をつけて(出世して)いく男性がいたら、惚れてしまいますよね。
つまりそういうことです。
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■「蟲師」のギンコさん
モテとは違うかもしれないけれど、何故か接した人は惹かれてしまう…そんな素敵な主人公がこちら。動物でも植物でもない「蟲」(むし)という存在と通じ合えるギンコさんはその力で次々と人を救います。彼の魅力は何と言っても、その静かな情熱、そして包容力。このラインナップに並べてしまったのが本当に申し訳ないくらいです。
しかしながら蟲を招き寄せる体質のためひとつの場所に留まることはできず、常に旅をしないといけない…そのように、永遠に同じように一緒にいられない存在だからこそ、追い求めたくなるのかもしれません。
大人のモテを目指すならギンコさんですね。
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■「化物語」の阿良々木暦さん
これはもう仕方ありません、ちょっと気持ち悪いけれど、彼はかっこいいです。
とあるシリーズの上条さんと同じく、様々な苦境に陥ったヒロインを助けてくれる主人公ですが、彼は出会った女性の数だけ顔を持っています。
時に親友のようであったり、時に兄のようであったり…しかし最終的にはきちんと一人の女性を選んで恋人にするという、出来過ぎた人物です。自分の弱さを認めているところも、女性からしたら母性をくすぐる良いポイントなのではないでしょうか。
個人的には、あのヒロインと結ばれて欲しかったな…と思っています。
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■「School Days」の伊藤誠さん
アニメ史上、最低最悪の主人公ですね。
次々と女性に声をかけて手中に収めていくものの、その節操のなさの代償は大きく、悲惨な最期を遂げてしまいます。
決してこのようになってはいけないという反面教師です。
■モテとは何か?
こうして考えてみると、ただモテるだけならば、単純に、気の多さと優しさなのではないかと思います。※ただしイケメンに限る…かもしれませんが、実際のところイケメンでなくてもモテる人はいます。そして、おそらく…恋愛だけに関してはお金でもありません。(さすがに所持金0では厳しいものがありますが)女性が弱ったときに、見返りなく(←ここ重要)力になってあげられる人は強いのです。
人間って、純粋に気持ちを捧げると、忘れた頃にそれが返ってくるものですから。
しかし、不特定多数に捧げた愛情が返ってくるより、たった1人に注いだ愛がきちんと実ったら…それこそが真の「モテ」なのではないかと、そんな主人公こそが目指すべき姿なのではないかと、私はしみじみ感じます。
(余談ですが、本来こういったアニメの見所はモテる主人公でなく、恋する女の子たちですから、主人公に関しては深く考えず、可愛いヒロインたちを楽しみましょう。)
※画像は「IS〈インフィニット・ストラトス〉」の公式サイトのスクリーンショットです。
(文/フリーアナウンサー・松澤千晶)