【映画も公開】『ローカル路線バスの旅』の魅力をマニアが分析
今月13日、テレビ東京『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』の映画版が公開される。同番組は太川陽介と蛭子能収、女性ゲストの3人が目的地まで3泊4日以内に路線バスを乗りついで向かう内容で、これまでに22回放送され、高い人気を持つ。
人気の理由は、路線バスのみを乗りついで目的地に向かうという高いゲーム性と、バスがない場合は何時間かかっても歩くという「ガチンコ」性、そして出演者の個性と言われる。
また、番組を通してその地域の路線バス事情を知ることができる。最近は番組内で路線バスが廃線となり乗りつげないケースも多く、その様子をあるがままに放送。地域の貴重な足である路線バスの減少に警鐘を鳴らしている。
■路線バスの現状について聞いてみると…
実際、路線バスの減少に危機感を持っている人はどのくらいるのだろうか。しらべぇ編集部ではアンケートサイト「マインドソナー」で「路線バスを廃線にされたら困ると思うか」聞いてみた。
結果、38.0%が「困る」と回答。少ないようにも思えるが、すでに廃線となっている地域や路線バスが走っていない地域もあるだけに、困る人が確実に存在していると考えていいのではないだろうか。
もちろん、『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』を存続させる意味でも、路線バスの減少は困る。蛭子能収も番組中に「路線バスを減らすな~」と叫んでいた。
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■人気の場面は?
具体的にどのような場面が人気なのか。番組を第一回から視聴している記者がピックアップしてみよう。
① バスがない場合のガチ歩き
当初はぬるい雰囲気の旅番組で、タクシーの使用も認められていたが、シリーズ途中からバスが乗りつげない場合は「歩き」が義務付けられた。基本的にロケバス使用などはNGで、すべてガチで歩いているそう。
ガチ歩きで苦労する3人の様子が「ドキュメンタリー」の要素を生み出し、番組に緊張感を与える。
②太川と蛭子の「一瞬ガチ」なやりとり
A型特有の細かさと仕切りを見せる太川と、ズボラな蛭子との間に勃発する本気とも思える喧嘩シーン。第12回では路線バスの行き先をメモしていなかった太川に蛭子が「メモしないなんて信じられないよ、太川さん」と発言し、太川が「それは許せない」とブチ切れて喧嘩に。
その他にも蛭子が「太川さんは食べ物のことになると子供みたいになる」と発言しキレさせるなど、蛭子の発言に明らかにムっとする太川の様子がたびたび放送される。
③蛭子の適当かつ傍若無人な振るまいと発言
太り気味の主婦に「妊娠していますね」と声をかけて否定される、ルートを教えてくれた人に「一生名前を忘れません」と言ったのに30秒後に忘れる、「民宿を極端に嫌いケチをつける」など、蛭子がとにかく傍若無人な発言を繰り返す。
さらに、蛭子は北海道であろうが、鹿児島であろうが注文するのはトンカツ、カレーライス、オムライス、ラーメン、やきそばのどれかである。やりたい放題の蛭子だが、視聴者はそんな姿を望んでいる。
④女性ゲストの本性が垣間見られる
番組ではそれぞれの回に「マドンナ」と名づけられた女性ゲストが登場。最初は笑顔でバスに乗るのだが、蛭子の振る舞いや太川とのやりとり、そしてガチ歩きに疲れ、日が経つに連れ笑顔が消え、「本性」が顔を出す。
第19回のマドンナマルシアは歩きを「ムリ! ムリ! 何いってんの」と拒否するなど傍若無人な振る舞いを見せたため、批判が殺到した。
このようなファンの期待ポイントが映画でも見ることができるのか。そして、台湾という舞台でどのようにバスを乗り継ぐのか。映画の内容が注目される。
(文/しらべえ編集部・佐藤 俊治)