日本人のほとんどが省いてる!?「遮二無二」の表記の仕方
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最近、1年に10本舞台に出たり、映画監督デビューしたり、ノリノリ過ぎて経済的には全く好転していないのに、変なスイッチが入って我武者羅になっている俳優/ハイパーメディアフリーターの黒田勇樹です。こんにちは。
このコラムは、子供の頃から芸能の世界で台本や台詞に触れ続け、今なお脚本家やライターとして「言葉」と向かい合っている筆者の視点から、様々な「言葉の成り立ち」について好き勝手に調べる「妄想的」な語源しらべぇです。
■「遮二無二」に納得いかない
「シャニムニ」という単語を聞いたことがないでしょうか?「我武者羅(ガムシャラ)」や「無闇(ムヤミ)」と同じように、「顧みず頑張る姿」を表す言葉なのですが、漢字で書くと「遮二無二」。
ざっくり言うと、「俺を遮れるものは何ひとつないぜ!」という意味ですが、筆者はこの言葉についてどうしても納得がいかない部分があります。
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■格助詞の「に」が…ない
「我武者羅に、頑張る」
「闇雲に、頑張る」
「遮二無二、頑張る」
「に」を、ハブいちゃってるよねぇ!? お前だけ「に」を、ハブいちゃってるよねぇ!? いくら最後が同じ響きの「ニ」だからって、格助詞ハブいちゃダメだよね!?
本当は「遮二無二に、頑張る」と言わなければいけないのに、ほとんどの日本人がこの言葉を使うときに「に」をハブきます。
数学か!? 数学的観点か!? 「2n」みたいな表記か!?
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■名詞を動詞にしてみると…
じつは、日本語の文化を見ていると、こういった言葉の数学的省略は様々に使用されていています。
たとえば「る」という音で終わる体言は、本来名詞や代名詞であるはずが、「レッドブル」を「レッドブる」とするだけで動詞になり、レッドブルを飲む行為自体を表す言葉になります。
「アイドル」も「アイドる」とすれば、「ああ、アイドルやっているんだな」という印象にならないでしょうか?
そこで、筆者は考えました。「シャニムにアイドる」をキャッチコピーにした「遮二無二アイドル」を結成してはどうか、と。
「シャニムにアイドる、遮二無二アイドル○○で~す!」
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(文/ハイパーメディアフリーター・黒田勇樹)