なまずに竹素材の盆ザル!バリ島のあだ名の付け方が凄い!

2016/03/03 10:00


バリ島
©iStock.com/Wavebreakmedia

愛称として親しみをこめて使われる、あだ名。

日本ではあだ名というと、本名をアレンジしてつけることが多いのではないでしょうか? 一方、見た目や環境などネタにして、相手を傷つけるようなあだ名はタブーというのが日本では当たり前になっている印象です。

しかし筆者が住むバリ島では、こちらがハラハラしてしまうようなあだ名でも、平気で使われています。筆者がこれまで耳にした、これはチョット…・・・というあだ名を紹介します。



見た目や出生があだ名の元

定番の見た目ネタから出生に関わるネタまで、なんでもあだ名にしてしまうバリ人。

・Lele(レレ)=なまず
理由:なまずのような顔だから。

・Keriting(クリティング)=天パ
理由:天然パーマだから。

・Brokoli(ブロコリ)=ブロッコリー
理由:スパイラルパーマのようなクリクリの天然パーマヘアスタイルだから。

・Tempeh(テンペー)=竹素材の盆ザル
理由:顔が平面的で丸いから。

・WC(ウェーセー)=トイレ
理由:トイレで産み落とされたから。

他にも、ホンダという知人がいますが、彼はホンダ製の車中で生まれたからなのだそう。出生に関わる場所や日(お盆や正月など)が、そのままあだ名という人も割と多い印象です。


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出身地=あだ名がポピュラー

上に紹介したあだ名は、見た目や出生など子どもの頃から付けられるあだ名ですが、大人になってから付けられるあだ名もあります。

もっとも一般的なのは、出身地=あだ名というパターン。既婚の女性が、嫁ぎ先では出身地名で呼ばれることは多いです。日本で言えば、「よこはまチャン」とか「愛知さ~ん」といったイメージでしょうか。

そういえば、昔ビバリーヒルズ高校白書(1990年~2000年NHK)でも、ディランがブランドンのことを「ミネソタ~」って呼んでいましたね。


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バリ人のあだ名好きには理由があった

バリ人のあだ名文化には、宗教的な背景も関係しています。

バリヒンドゥーは聖職者、王族、貴族、平民の4段階のカーストに分けられ、カーストによって決められた名前を頭に付けるという決まりがあります。さらにバリ人の約9割が属する平民は、生まれた順番によって次の名前を付けることになっています。

第1子=Wayan(ワヤン)またはPutu(プトゥ)
第2子=Kadek(カデッ)またはMade(マデ)
第3子=Komang(コマン)またはNyoman(ニョマン)
第4子=Kutut(クトッ)
(第5子からは、またWayanに戻ります。)

そのためバリ島では同じ名前が多いという事情があり、WayanやKadekだけでは、どこのWayanやKadekなのかわからないのです。もちろんこの下に自由に名前を付けますが、堅い名前や長い名前は覚えにくいし呼びにくいということで、特徴を見つけてあだ名にしてしまうというパターンが多いようです。


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あだ名は先生がつける

実は、筆者の夫もあだ名で呼ばれています。

小学生の頃、夫のあまりのやんちゃっぷりに、学校の先生が当時流行っていた背の低いコメディアンの名前をあだ名につけたのだとか(夫は背が低いのです)。先生がそんなあだ名を付けるなんて、日本ではちょっと想像できませんよね。

(文/しらべぇ海外支部・平理以子)

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