アトピーでイジメられた少年が10年かけてスベスベ肌になった話

2016/03/08 17:30


©iStock.com/defun
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3月3日、女優の木村文乃がアトピー性皮膚炎であることを自身のInstagramで告白、大きな話題となった。

木村文乃さん(@fuminokimura_official)が投稿した写真


投稿では、顔がうっすら赤くなっているのが薬を控えている影響であることが説明され、同時にハッシュタグで

#励ましてくれてありがとうっ
#アトピーの人は元々繊細な肌質だから
#良くなったら綺麗な肌になるんだって
#一緒にがんばろー


と、同じアトピー患者への励ましのメッセージが添えられている。アトピーに悩むファンからは感動のリプライが送られ、8日現在、この投稿は10万以上のいいねがついている。



■本当にきれいな肌になるの?

一般人であっても、アトピー性皮膚炎は他者にも判別しやすいその性質上、悩みの種になりやすい。とくに、若い女性にとっては深刻だ。

しらべぇ取材班は、10代の頃から「アトピー性皮膚炎に悩み、イジメを受けたこともある」と語るK氏(28歳・男性)に話を聞いた。

「もともと敏感肌の乾燥肌で、幼少期にアトピーと診断されたのですが、小学校に入る頃には良くなったので安心してたんです。しかし、高校入学した頃に再発。


肌は真っ赤になり、かゆくて夜も眠れない。かいちゃダメってわかっていても、血が出て痛くなるまでかいたらかゆくなくなるからかいてしまうんですよね…アトピーが再発して数か月後には全身ボロボロになり、病院も転々としました」



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■どうやって治療した?

「私は運がいいことに、偶然近所の皮膚科の先生が本当にいい人だった。先代がヤブ医者だったらしく、近所の人はあまりそこに行ってなかったのですが、その先生自身はとてもいい人で、毎回1時間近く話を聞いてくれ、スキンケアのレクチャーを学びました。


徹底的な保湿と投薬治療で肌を安定させ、自分の肌に合わないものを排除していく。僕の場合は尿素と特定の香料でしたね」



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■辛かった経験は?

「大学で創作に関する学科にいたのですが、教授に『アトピーを題材に作品を書けば? 皮膚が変異して謎の生物になるSFとか』と言われた時は、リアルに大学に訴えようかと思いました。普通に名誉棄損ですよね?


あとは『顔真っ赤だけどどうしたの?』と毎日のように言われたり…。言ってくる人は悪気はないんでしょうけど、悪意がないだけに辛いなあと感じてました。それと、ここじゃ言えないレベルのイジメみたいなことも、過去には何回かありましたね」



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■その後の経過は?

「少しずつ、本当に少しずつ良くなっていった感じです。『アトピーは悪かった時間と同じだけ治療にかかる』とよく言われますが、本当にそんな感じ。


しかし、アトピーゆえに肌のターンオーバーが並の人よりも早いのか、今ではすっかりきれいになりました


20代後半にもなると、周囲は男女問わず『最近、肌の調子が…』と言っていますが、自分はこの年でも毎年良くなってるんです。ケアを誰よりもきちんとやってきたおかげです。


10代がひどかった分、お肌の手入れは誰よりも念入りに行うようになったので、その成果が出ている実感があります。最近では彼女に『~の肌、本当にきれい』とまで言われますから。たしかに同年代の男子より、全然きれいな自信ありですね。


辛いこともあったけど、今では『アトピーありがとう!』って言えます」



近年、アトピー性皮膚炎を発症する児童は年々増えているとされ、今や国民病といってもいい状況。しかし、正しい治療を行えば、人並み以上の肌を手に入れることも可能なようだ。

(取材・文/しらべえ編集部・岡本拓

取材木村文乃
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