意識高くネットで発信しまくっている常見陽平が日記を始めたわけ

2014/12/09 11:30


突然だが、日記をつけ始めることにした。アナログな、日記を、だ。

私は2000年頃から、ほぼ毎日、ウェブ上で日記のようなものを更新している。最初は、今はなき「さるさる日記」というサービスだった。2004年からライブドアブログに移行した。それだけでなく、TwitterやFacebookも頻繁に更新しているし、ネット連載も多数持っている。スケジュールはGoogle Calendarですべて記録している。

そんな私が、なぜ、日記なのか?説明しよう。


■きっかけの一つは、『壇蜜日記』

きっかけの一つは、『壇蜜日記』(壇蜜 文藝春秋)を読んだからだ。しらべぇでも取り上げたから覚えている人も多いことだろう。そのままのタイトルどおり、壇蜜の日記である。はっきり言って、今年読んだ趣味の読書の中ではダントツの面白さだった。なんというか、思春期に好きな異性の日記を覗き見しているような、そんな気分になったのだ(そんなこと、したことないが)。

ブログやTwitterで書けば、一般人でも炎上してしまいそうな赤裸々な本音もあれば、ごく普通の日常など、壇蜜の生活がそこにはあった。もちろん、本に出して、売るレベルのものであって、本当にヤバイ話が書いてあるわけではないのだけれども。

私のブログは日記的な内容が多いのだけれども、たまにオピニオンを書いたりもする。一応、著者であり、大学の講師でもあり、責任のあるポジションなのだけど、摩擦を恐れず、かなり赤裸々に書いている方だと思う。目立とうと思ったりはしない。ただ、その時に思ったことを思ったままに書いている。

ただ、『壇蜜日記』を読んだ時に「やられた」と思い、ブログの限界点を感じてしまったのだ。いかに赤裸々に書こうと、とはいえ「読まれる」ということは、心の奥底で意識しているわけだ。いや、ブログはお小遣い程度に入ってくるアフィリエイト収入の他は、儲けをまったく意識していないから、質の保証すらしない文章が並んでいるのだが、とはいえ、炎上を始めとするリスク管理はしなくてはならない。本当にヤバイ話、言えない話は言えないわけだ。

もっと言うと、この「ヤバイ話、言えない話」というのも、その時点ではそうなのだけど、時間が経てば大丈夫だなというものもあるわけで。何より、公開しなくても、自分にとっては大事な話だったりするわけだ。

関連記事:【コラム】写真なし、文のみなのに…『壇蜜日記』は、なぜこんなにもエロいのか

■手帳との出会い

もうひとつの理由は、「これは欲しい!」と思える手帳と出会えたからだ。それは『学生島耕作』とコラボした、ほぼ日手帳WEEKSである。そう、『学生島耕作』の第1巻の発売に合わせ、特製ほぼ日手帳とのセットが発売されたのだ。これは欲しいと思い、Amazonで予約し、ゲットしたのだった。

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学生手帳をイメージしたかのような、すっきりしたデザイン、スーツの内ポケットに入る大きさでいい感じだ。ほぼ日手帳は意識高そうで、これまで買うのはどうかなと思ったのだが、これは欲しいと思った次第だ。

今まで通り、Google Calendarは使い続ける。この手帳は、記録というか、日記のために振り切って使うことにした。具体的には年間スケジュールで長期のプロジェクトのざっくり管理を、週間スケジュールを記す部分に、その日に印象に残った言葉を、隣にその日の印象的な出来事、気になるデータ、教訓などを書くことにした。なんて、意識の高い使い方なのだろう。言ってみれば、感動の記録ノート、ネタ帳である。

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ただ、手帳=スケジュール管理のためだけのものでもないし、こういう自由な使い方があっても良いと思ったのだ。楽しいじゃないか、手帳を日記、メモ帳がわりに大胆に使うのは。

もともと日記を書くのは好きで、中学校の頃などは、毎日、自分のためだけに日記をつけていた。日記を書く時間の興奮は忘れられない。

スマホの時代になり、かえって、ぱっと開いてすぐにガシガシと記録できるアナログな手帳の人気は上がっていると聞く。その手帳、スケジュール管理はもちろんだが、こういう日記として使うのもありだと思ったのだ。

なんせ、これは人にほぼ見せない、私小説のようなものだ。今後の展開が楽しみだ。

(文/常見陽平

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