北村弁護士が回避法指南も 「痴漢と間違われる」心配をする男性たち
満員電車で「痴漢と間違われるんじゃないか」と心配をしたことがあるか調査したところ、20代男性の割合が…
しらべぇ既報の通り、20日に放送された『しくじり先生』(テレビ朝日系)で、北村晴男弁護士が「痴漢冤罪を回避する授業」を行い、絶賛の声が広がった。
■「警察にDNA鑑定を主張せよ」などと提言
北村晴男弁護士は授業のなかで、「痴漢に間違われた場合は手を上げたうえで、これから何も触らないと告げ、警察にDNA鑑定を主張せよ」と提言。ネット民から「その手があったか」「ためになった」と絶賛の声があがった。
しかし、実際に痴漢に間違われたとき、冷静になれるかというと、なかなか難しいだろう。
痴漢犯罪は、女性側の主張がほぼ全面的に認められることが多いといわれている。仮に冤罪であっても厳しい対応をとられ、最悪の場合、社会的地位を失ってしまうことも。
それだけに、満員電車に乗っているとき「痴漢と間違われるのでは…」と心配になる男性も多い。
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■痴漢冤罪を心配している男性はどれくらい?
どのくらいの男性が、痴漢と間違われる不安を抱えているのか。
実態をつかむべく、しらべぇ編集部では全国20代〜60代の満員電車に乗ったことがある男性550名に、満員電車についての意識調査を実施。
結果、20代の46.7%が「痴漢と間違われるのではないかと心配になったことがある」と回答。若い男性の半数近くが、痴漢加害者に間違われる不安を感じながら、満員電車に乗車しているのだ。
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■恐怖を感じているという人に聞いてみた
痴漢に間違われる恐怖を感じているというSさん(20代・会社員)に聞いてみた。
「実際に触ったら、捕まるのは当たり前。でも、無罪なのに女性側の主張だけが認められて社会的地位を失うこともあると聞くと、怖いし納得できない。
痴漢冤罪の対策として、いつも満員電車に乗る際は必ず両手でつり革を持つようにしています。つり革付近にいけないときは腕組み。
2018年春から、山手線内全車両で防犯カメラが設置される予定だと聞きました。痴漢の証拠を押さえることのできるカメラをぜひ全鉄道に取り付けてもらいたい。そうしたら、痴漢被害者も冤罪被害者も減るのではないでしょうか。
そして電車内で痴漢行為をしている人間は、女性だけでなく善良な男性にも迷惑をかけていることを自覚し、速やかにやめてほしい」
現状では男性が「痴漢と間違われないように工夫する」しか、有効な対策がないもよう。
痴漢冤罪被害が問題視されている現代、今後は防犯カメラなど、女性も男性も「守る」仕組みが増えていくことを願いたい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2017年6月2日~2017年6月5日
対象:全国20代~60代満員電車に乗ったことがある人550名(有効回答数)