「病気を言い訳にせず」『24時間テレビ』ツイートに医師・患者らが怒りの声
アスリートの努力と栄光を「病気」で修飾しようとしたことに、ネット民も激怒
■小児科医ら「訂正、謝罪を」
同番組のツイートに対し、小児科医らが「喘息は致死的になる疾患」であることを訴えたうえで、「喘息に対する過小評価」を指摘、ツイートの訂正と謝罪をするべきとコメントしている。
喘息は治療が発達した現代においても時に致死的になる疾患です。「喘息を言い訳にせず」という言い様は喘息という疾患を過小評価する物言いであり、仮にも慈善事業めいた肩書きを冠した番組のアカウントが言うべきではありません。即刻謝罪・訂正すべきです。
— オタ小児科医 (@otapediatrician) August 26, 2017
これ、ちょっと酷いんで、コメントするね。
喘息は死ぬ病気。『言い訳にせず』ってのは喘息を理解しなさすぎ。
ぺーぺー小児科医の私ですら喘息発作から低酸素脳症になって寝たきりになった子診てる。
『言い訳にせず』ってのは、病気わかってない。そんなんで病気の子供たちにエールにならない。 https://t.co/MMUboyLPPQ— ◎っぺ (@maru_1210) August 26, 2017
医師らは同番組が「病気について理解していない」部分を強く非難している。
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■大切なことは「病気とうまく付き合うこと」
しらべぇ取材班は、「喘息などの病を抱えながら生活すること」について、「小児喘息」と、先天性の「てんかん」を患い、突発的な発作と向き合いながら生活している、高校生のAくんに取材を行なった。
「僕は、1歳の頃にてんかんと診断され、小児喘息も患っていると言われました。どちらも突発的に発作が起こる病気です。
普通に生活をしていますが、病気があると『やりたくてもできない』ことがあります。僕の場合、てんかんの発作が頻発していた幼稚園~小学生の間は、水泳の授業を受けられないこともありました。プールに入っている時に発作が起きたら、命に関わるためです。
今はほとんど発作が起こらなくなった喘息も、子供の頃は本当に苦しい思いをしました。大切なことは、『病気とうまく付き合っていく』ことだと感じています」
Aくんは同番組の羽生選手の企画も見ていたようで、羽生選手の「苦しいけど、それは僕らにとって普通なこと」という言葉にとても共感した、とも話していた。
喘息に限らず、持病を抱えている人にとっては「無理をさせたら命にかかわる」こともある中で、同番組の「病気を言い訳に」という言い回しは、やはり適切とは言い難い表現なのではないだろうか。
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(取材・文/しらべぇ編集部・もやこ)