丸山ゴンザレスがジャーナリストを名乗るまで 「暗黒時代を救った出会い」とは

『クレイジージャーニー』で注目の危険地帯ジャーナリスト、丸山ゴンザレス氏による渾身のコラム。

2017/10/17 11:30



■編集者として出版業界に入る

その後、私は運よく編集者として実用書の版元に拾ってもらえることになった。ちゃんと採用試験は受けたのだが、後で採用担当の方に聞いたら、数学がその会社史上初の0点に近かったらしい。

採点した人(のちに直属の上司になる人でもある)が言うには、「解き方は合ってるけれど計算が間違っている。計算は電卓でできるんだから、解き方が合っているほうの人間を採用する」という。

なかなか心の広い考え方だったおかげで、なんとか新たな職を得ることができた。 出版業界に入ったことで、なんとなくジャーナリストに近くなった気がするけれど、実際には編集者とジャーナリストではまったく仕事が違うのだ。


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■ジャーナリストのきっかけはSNS

ここから、ジャーナリストに近づけたのは、SNSがきっかけだった。今だとfacebookとかtwitterとか、いろいろあるが、私が入社した当時はmixiが全盛期。編集者となってからは、友達などとmixiを使って集まっていた。

出版社に入って生活が安定したこともあって、毎週末遊び歩いていた。毎週、金曜、土曜に新宿二丁目の大箱のゲイバーを貸し切って「オフ会」という名のパーティをしていたら、だんだんといろんな人が集まってくるようになった。

そこに雑誌の記者もいて、「暇にしてるなら手伝わない?」と誘われたところから、私のジャーナリストとしての核や種になるような経験を重ねていくことになる。 いったいどんなものだったのか、次回から紹介していこう。

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(文/丸山ゴンザレス

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