年を重ねるほど記憶力に自信!? 衰え感じた後に「復活」の手応えも
年齢と共に記憶力は衰えると言われているのに、なぜか若い人のほうが…
しらべぇの調査で「顔と名前を憶えるのが苦手だ」と答えた人は、全体で57.0%。
人の名前に限らず、「ど忘れして、簡単なことが思い出せない」「あれ、なんだっけ? あれだよ、あれ…」といった状態は、誰にでもある。
しらべぇ編集部では、全国の20~60代の男女1,354名を対象に「記憶力」について、意識調査を実施した。
■年代が高いほうが記憶力に自信?
全体では「ひどい」12.3%と「まあまあひどい」29.6%で「記憶力に自信がないほうだ」という人は41.9%、「まあまあ大丈夫」40.8%と「大丈夫」17.4%で「記憶力に自信あり」な人は58.1%となった。
男女別では
「ひどい」「まあまあひどい」の「記憶力に自信がないほうだ」の割合は、男性40.6%に対し、女性は43.2%と女性のほうがやや「自信ないなあ」という結果に。
また、一般的に年齢と共に記憶力は衰えると言われているが、「記憶力に自信がないほうだ」という人のデータを性別・年代別で見てみると
20代~40代と比較して、50代60代の「自信ない」人の割合が低い。
あくまで「意識調査」のため、絶対評価としての記憶力ではなく、「周りの同年代と比べたら」や「自分的には、全然OK!」というのが、年代が上がることに強くなるのか?
それとも、ITやデジタル技術が発達し、記憶することよりも、記録したり、検索したりすることが増えた世代は、記憶力が衰えているのだろうか…。
関連記事:女性の半数が「スイカは果物に分類されていい」 植物学的には野菜だが…
■記憶力が復活する人も
実際に「記憶力に自信がない」という人に、話を聞いた。
「趣味でスポーツはいくつか続けているので、体力的には割と維持している方だとは思いますけど、年齢的にあれこれ衰えは感じますね。ただテクニックとペース配分で、まだまだイケてますけどね。(笑)でも、記憶力はちょっと“あれ?”ってなることが、増えたかな。
仕事の面でもそうですし、スポーツでも…例えば、テニスをしている時、カウントをすっかり勘違いして、ペアから『そっちじゃないよ』とツッコまれることが増えた気がします。若い頃から、記憶力に自信があったほうじゃないから、こんなものかと思う部分もあるけど、先々を考えるとちょっと不安ですね」(50代・男性)
「後から考えると、割と細かいことまで憶えているほうなのですが、短期記憶が衰えた気がしますね。ただ、長期的に見たら、これでも復活したほうだと思います。今は落ち着いたのですが、一時期家族の介護で仕事から離れて、目の前のことに追われていたら、気を抜くと“何をしようと、していたんだっけ?”というのがすごく増えて…。
あの時は、自分でもかなり追い詰められていた状況だったせいもありますが、ちょっとしたことが憶えていられない。“メモしておこう”と思ってメモを出したら、何を書こうとしたのか、もうわからないんです。
そんな状態だったので、仕事にも復帰できるか不安でしたが、戻ってみたら意外とどうにか…というか、仕事の勘が戻ってくるのと合わせて、短期記憶もペースが戻ってきた感じで、少しホッとしています。記憶力も考える力も、使えばある程度は、戻ってくるものなんだなって」(40代・女性)
また、定年退職後に「語学スクールに通い始めて、意外と憶えられるとわかった」という人もいた。
憶えたいという強い意志があったり、必要に迫られたりすると、案外“衰えた”と感じる記憶力も、高まるものなのかもしれない。
(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)
対象:全国20代~60代の男女1354名(有効回答数)