NHK受信料の支払い義務は「合憲」 弁護士の見解は…
NHK受信契約訴訟で、最高裁は「受信料制度は合憲」と初判断を示した。
NHKがテレビがあるのに受信契約を拒んだ男性に支払いを求めた訴訟で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は6日、テレビなどがあればNHKと契約を結び受信料を支払う義務があるとし「受信料制度は合憲」との初判断を示した。
■未契約者にも影響?
一、二審判決は、放送法の規定は合憲と判断。契約の受け入れを命じる判決が確定した時点で契約が成立し、テレビなどの設置時にさかのぼって受信料を支払う必要があると命じた。
またNHKの推計によれば、テレビなどがあるにも関わらず受信契約に応じていないのは約900万世帯と報じられている。そのため今回の判決は、こういった未契約者たちにも影響を及ぼす可能性もあるだろう。
しらべぇ取材班は、しらべぇコラムニストで、レイ法律事務所に所属する高橋知典弁護士に話を聞いた。
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■弁護士の見解は…
今回の裁判は、憲法によって保障される契約の自由があり、『勝手にNHKと契約がされるというのは違憲』とする男性の主張と、NHKの「契約を申し込んだ時点で自動的に契約が成立する」との主張が争われていました。
最高裁は、テレビを設置した者はNHKと契約する義務があること、NHKとの契約の成立は、NHKが契約義務があることについて裁判をして判決が出たときになると判断をしました。このため、今後もNHKが契約の成立を主張するためには、当然成立するのではなく、裁判所の判断が出てからということが確認された一方で、NHKに払う受信料の発生時期は、NHKの規約に基づいて成立する契約により、テレビの設置当時に遡って受信料が発生すると判断がされました。
今回の最高裁の判決により、テレビ設置者はNHKに対し、受信料の支払い義務があることが明確になり、今後全国の裁判所で同様の判断がされることになります。
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■6割が「受信料を払いたくない」
世間の中には「受信契約したくない、払いたくない」と思っている人もいるだろう。
しらべぇ編集部が全国20〜60代の男女1,365名に「NHKの受信料」について調査したところ、6割以上が「払いたくない」と回答した。
5割を切っているのは20代男性のみとの結果となった。
これまで何度も問題となってきたNHKの受信料問題。今回の判決を受け、ネット上でも賛否両論さまざまな議論が展開されている。
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(取材・文/しらべぇ編集部・シマウマ姉さん 取材協力/レイ法律事務所・高橋知典弁護士
対象:全国20代~60代の男女1365名(有効回答数)