「元気な自分を見てもらう」 ヒカキンの徹底したプロ魂と優しさに称賛の声
ユーチューバーのHIKAKIN(ヒカキン)がNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』に出演して話題に。
日本のトップユーチューバーであり、先駆者であるHIKAKIN(ヒカキン)。ひたすら「おもしろい自分」を発信し続け、決して人を傷つけない動画スタイルから、老若男女から親しまれている。
そのヒカキンが19日放送の『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)に出演。動画制作の裏側を語り、話題になっている。
■「誰が見ても嫌な気持ちにならないように」
動画では常に笑顔を絶やさないヒカキンだが、その理由について「少しでも多くの人がクスっとしてくれたらいい。そういう意味で僕も楽しそうじゃないとダメかなって」と語る。
そのために「そこらへんの兄ちゃん」を意識する。身近で親近感があるよう、紹介するグッズでもリアクションを大事にするため、撮影まで商品は見ないようにしているのだという。
また、ユーチューバーの宿命ともいえる「炎上」についても徹底的に避けるように配慮。「誰が見ても嫌な気持ちにならないようにしなきゃ。『大丈夫っしょ』とか何も考えないで調子こきすぎると、案外楽しく見られないような人がいるんですよね」と、言葉遣いや表現なども気をつけていると明かした。
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■「ゴールの見えないマラソン」
企画、撮影、編集まですべて1人でこなし、1日1本以上のペースで動画を投稿するヒカキン。徹夜はザラにあり、寝る間もないほどに忙しい。そのため、周囲からは「分業制にすべきでは?」との指摘もあるようだ。
しかし、それでは自身の思いが伝えきれないという。「人任せ、まあ70%の出来だけど『これで空いた時間なにかしよう』という方向性も全然ある」としたうえで、「ずっと100%で作ってきたものが70%に薄まった瞬間に、全力で伝えてきたものが少し落ちちゃうのが残念と思う」と語る。
さらに「本当のファンはすごくがっかりする。ちょっと違うだけで気づいちゃうんですよね」と、自分のためでもあり、ファンのためでもあるという。
年間365本以上のネタを用意し、常に「明日の動画」に追われるヒカキンは、かつて働いていたスーパーの店員時代と今を比較し「ちがうつらさがある。今日終わっても明日があるし落ち着かないというか考えなきゃいけない。その歩みを止めたら終わるんだろうな」と思いと吐露する。
そして、ヒカキンはユーチューバーについて「ゴールの見えないマラソンみたいな感じですかね」と笑みを見せる。その笑みにはつらさや不安も混じっているだろうが、「でも僕の動画で100万人ぐらいが笑っているって考えると、誰でもできることじゃないことを自分ができているっていう気持ちを考えると、そっちのほうが『良い人生だった』って思えるんじゃないかって思う」と語った。