今までにない硬質なビジネスドラマ 『ヘッドハンター』に称賛と悲鳴
テレ東が今期から始めた経済ドラマがアツい。
16日月曜夜10時から、「働く」をテーマにした大人へ向けた新たなビジネスドラマ枠「ドラマBiz」がテレビ東京で始まった。
その記念すべき第一弾として、江口洋介主演ドラマ『ヘッドハンター』の第一話が放送。従来のドラマの概念を覆すような、徹底的にリアルで硬質なドラマに反響が生まれている。
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■引き抜きを3度も断っている難攻不落の男
江口が凄腕のヘッドハンター・黒澤和樹を演じる本作。この日の放送で焦点が当てられたのは大手家電メーカーのマルヨシ製作所・技術者の谷口(北村有起哉)。
上司の五十嵐文雄(高橋克実)とともに音響機器の開発に励んできたが、現在の社長・横河(長谷川初範)は技術を軽んじ、人員や予算の削減に基づく目先の経営改善を社外向けに発表。
後日、「エンジニアの魂」とも言える特許の権利維持費が全社的に見直されることになるなど風向きは厳しい。
そんな谷口が思い出したのが、数日前にサーチ会社「SAGASU」代表の黒澤にかけられた「あなたの値段、知りたいと思いませんか?」という言葉。しかし、彼はこれまでに3度も転職の誘いを断った経験があった。
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■転職で上司が子会社社員に
誘いをくれているベンチャー企業の将来、家族への影響、そして恩義を感じている五十嵐への体裁…。彼の胸の中には、転職を決意できないさまざまな理由があった。
しかし、そんな彼に対して黒澤は臆病なだけだと告げる。本心なのか、それとも葉っぱをかけるためについた嘘なのか、それは谷口にも視聴者にもわからない。知っているのは黒澤だけだ。
その後、谷口は五十嵐から「一緒に会社を起こさないか」と誘いを受けることに。しかし、熱く語る五十嵐に対して、谷口は頭を下げ、転職の誘いを受けることを話す。五十嵐はそれを祝福する。
後日、谷口は黒澤の重大な隠し事に気づく。じつは五十嵐にも転職の誘いが来ていたのだが、それは谷口が入ったベンチャーの子会社だったのだ。現場で顔を合わせたふたり。年収が谷口の半分になったと笑いながら話す五十嵐と、谷口は機械片を重ね合わせる。
それはかつて、ふたりが制作に関わり、自ら破壊した工場のラインだった。立場は変わっても変わらない信頼関係の中、ふたりは会社員として再スタートを切るのだった。