『グッド・ドクター』出演の浜野謙太「橋口は子供の側の重心を切磋琢磨した人」
子供たちに大人気の看護師でムードメーカー・橋口太郎について、浜野謙太が語った
今夜10時より第5話を迎える『グッド・ドクター』(フジテレビ系)。
山﨑賢人演じる新堂湊が問題を巻き起こしながらも、小児外科医として成長していく姿や「すべての子供を大人にしたい」という純粋な気持ちに、毎回号泣者続出となっている。
そんな作品の中で、湊の想いを理解して「グッジョブ」な活躍を見せ、子供たちから大人気の看護師・橋口太郎を演じる浜野謙太に話を聞いた。
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■息子の幼稚園にリアル橋口な先生
私生活では2児の父でもある浜野に、橋口のキャラクターについて聞いてみると、意外な言葉が飛び出した。
「うちの息子の幼稚園の先生で、本当にこういう人がいて。大人と比べるとはるかに子供に人気がある。大人には伝わりにくい部分もあって、お母さんたちは彼が何をしゃべっているのか、わからない時があったりするんだけど、でも『子供語』が使えて、それこそトトロくらい絶大な人気があります。
これまで女性中心だった保母さんや看護婦さんといった場所に現れた“新人類”的な人であり、シビアな現場において『ちょっと頼りないキャラ』――その頼りなさが逆に活きているというか、ちゃんとするより子供の目線に立つ、子供の側に重心があるのが、彼なりの切磋琢磨を積み重ねるうちに、出来上がっていったのかな…と。必ずしもしっかりはしていないんだけど、『子供語』が使える。橋口はそういう人に、なれればいいなって」
そして、自身の中にもリアル橋口な部分はあると言う。
「“大人だったら”が欠けている。よく『だからなんなの?』とか、『主語がない』とか注意されますね。(笑)詰めが甘かったり、ムラがあったり…。
そういうことを“橋口太郎というヒーロー”を自分の中に置くことで正当化しているというか(笑)、完璧にできないこともあるのが人間だし、それをどう支えるか、どう支えてもらうか――ほかの人たちのいいところが、引き立つこともありますよね」
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■大人の時間組みを疑う
子供たちが多い現場の中で、子を持つ親として感じていることもあるという。
「スタッフさんは時間通りに進行させないといけないんで、テキパキしているんですけど、子供たちとの絡みも多いんでワチャワチャしていたくて、でもそこで大人の時間組みでワチャワチャするのは難しい。だからちょっと怒られそうになることも、あるんですよ。『橋口さん、子供たちを盛り上げすぎないで!』って。(笑)
子育てしてると感じるのは、働き方改革とか言われているけど、今の日本の大人の時間組みと子供自体が全然相容れない。それは子供が未熟なんじゃなくて、大人の時間がおかしいんじゃないか? 子供に合わせるというよりも、大人の時間組みを疑ってみる――というのも必要なんじゃないかと。
だからこの作品は湊が出てきて、『なんで、正しいことをしちゃいけないの?』という、一本筋が通っているのは、僕にとってはすごく『だよね?』だし、ありがたい内容だと思いますね」