ダルビッシュ有が高野連に苦言 「投球と同じでキレキレ」と話題
もうじき甲子園が開幕。しかしダルビッシュ有は、高野連の定めたシステムに苦言を呈している。
8月6日より開催される甲子園の切符をかけ、日本全国で高校球児たちが熱い試合を繰り広げている。代表校が決まった都道府県も多く、予選はいよいよ終盤に。
ネット上ではMLBシカゴ・カブスに所属するダルビッシュ有投手の放ったツイートに注目が集まっている。
■高校野球の大会システム
26日、ダルビッシュは「春の地方大会やめて、夏の県大会予選を5月からやれば良いやん」とツイート。高野連が定める現行の試合日程スケジュールに疑問を投げかけた。
野球の花形と言えばやはり投手だが、華々しいだけでなく繊細なポジションでもある。高校生は身体ができていないため、試合が連日続けば肩や肘を壊してしまうケースも多い。
とくに予選を含む甲子園関連の試合は、スケジュールが非常にタイトで、学業が本分の高校生達に多大な負荷がかかっているのが現状だ。
春の地方大会やめて、夏の県大会予選5月からやればいいやん。
— ダルビッシュ有(Yu Darvish) (@faridyu) July 26, 2019
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■「これは正論」と賛同の声
シンプルかつ的確な指摘に賛同する野球ファンが多く、ネット上には…
「さすがはダルビッシュ。投球と同じくらいキレッキレのド正論だわ」
「自分の身体と甲子園を天秤に掛けさせるような試合日程だからな。季節も夏だし、高校球児は本当にかわいそうだと思う」
「選手の身体を考えたら、ダルビッシュの案が一番平和な気がしてきた」
など反響の声が多数上がっている。やはり高校野球のファンにとっても、現行のスケジュールはかなり厳しく見えるようだ。
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■甲子園をとるか先を見据えるか
甲子園は球児にとって憧れの舞台だが、決してゴールではない。これまでも多くの球児や指導者が甲子園の先を見据え、出場を断念してきたドラマが存在する。
岩手県大船渡高校の佐々木朗希投手は最速163キロの球を投げる強肩の持ち主だが、24日の準決勝直前に右肘の内側に違和感を覚えたという。
国保陽平監督は選手の体調を第一に考え、25日の決勝には佐々木投手を出場させなかった。結果として試合には敗れてしまったが、国保監督の判断を評価する声は多い。
ジャーナリスト・門田隆将氏は自身のツイッターから、「日本の至宝を故障から守ってくれた」と国保監督を賞賛。5日で4試合というスケジュールを敢行した高野連に対しては、厳しい批判の声を寄せている。
大船渡の国保監督は163㌔右腕佐々木朗希の連投を回避し"日本の至宝"を故障から守って敗れた。さすがだ。一方、4回戦から「5日で4試合」という旧態依然の組合せにした岩手高野連。5年前、予選の過密日程で盛岡大附の剛腕松本裕樹が肘を壊したことを思い出す。教訓を生かせない岩手高野連こそ敗北者だ。
— 門田隆将 (@KadotaRyusho) July 25, 2019
長い歴史を持つ文化も、時代の流れとともに変化していくもの。高校野球を巡るシステムは、近いうちに大きな変革を迎えるかもしれない。
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(文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)