小学校のいじめ調査報告書が流出 図工授業で用紙切り貼りに使用
熊本市の小学校でいじめに関する個人情報が漏えいした原因とは…
熊本市東区の小学校で、いじめの調査報告書が図工の授業で使われる事態が起きた。先月には仙台市でも同じような事案が発生。しらべぇ取材班は、教育委員会から詳しく話を聞いた。
■「マル秘」文書が…
熊本市教育委員会によると、2日に市内の小学校の2年生26名が参加した図工の授業で、用紙を切り貼りする作業を行った。担任はその作業に、職員室にあるリサイクルボックスの中にあった約30枚の用紙を使用。その中には「マル秘」と書かれた文書が混じっていたという。
文書には、1年生から6年生までの全クラスで確認された、いじめに関する調査結果がまとめられている。「叩かれた」「仲間に入れてもらえなかった」「グーパンチされた」といった内容や、子供達の実名がそのまま書かれており、加害者側の実名も含まれていたとのこと。
もちろん個人情報が書かれているものについては、シュレッダーで廃棄することになっている。児童の一人が家に持ち帰った作品を保護者が見て気づき、翌日学校側に連絡し、発覚に至った。
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■保護者に謝罪するも…
同校は3日、教頭や教師が保護者の家を訪れて謝罪。また、熊本市の教委も3日夜に会見し、頭を下げた。しかし、この文書は、一部マスコミにも流出していたという。
調査文書は養護教諭が管理し、コピーを渡したのは校長、教頭、生徒指導の担当者の3人で、誰がリサイクルボックスに入れたかは現時点では判明していない。
4日に教委の担当者が、同校を訪れ事実関係を調査中。誰がボックスに入れたのか、特定を狙う。校長と養護教諭は修学旅行に同行しており、17時ごろに学校に戻ったあとで、臨時保護者会を開催し、この事案の説明を行う予定だ。