京都・祇園の焼き鳥店で食中毒発生 保健所は「口酸っぱく言ってきた」
京都市の焼き鳥店で何度も食中毒が発生していることが判明
京都市は8日、東山区元吉町の焼き鳥店で9月下旬に食事をした2グループの男女計5人のうち4人が下痢や腹痛などの症状を訴え、便からカンピロバクター菌を検出したと発表した。しらべぇ取材班は、京都市保健所から詳しく話を聞いた。
■3日間の営業停止処分
京都市保健所によると、「知人と2人で9月25日に、焼き鳥店で、心臓、つくねといった鳥の刺身12種盛りなどを食べた。2人ともに下痢、発熱、腹痛等の症状を呈している」と連絡があったという。
医療衛生センターが調査したところ、9月25日に利用した1グループ2人と、9月27日に利用した1グループ3人、計2グループ5人中4人が下痢、発熱、腹痛等の症状を訴えていることが判明。今のところ入院患者は出ていない。
患者4人の便からはカンピロバクター属菌が検出され、患者を診察した医師から食中毒の届出もあったことから、当該施設が提供した食事を原因とする食中毒であると断定。10月8日から10日まで3日間の営業停止処分を下した。
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■先月にも…
同店では9月9・10日に食事をした5人が食中毒になり、市が同24日まで3日間の営業停止処分としていた。店舗を運営する会社の男性社長は市の聞き取りに対し、「(鶏肉を生で提供することに対し)甘く見ていた。今後、生で出すかどうか検討したい」と話しているという。
保健所の担当者は、しらべぇ編集部の取材に対して、
「施設の清掃、消毒の徹底を指導するとともに、食材の取扱いなど食中毒予防に関することについても、口酸っぱく言ってきた。今後も、被害の拡大と再発の防止に努める」
と述べた。京都市の今年度のカンピロバクター菌による食中毒は6件目で、昨年度の5件を既に上回っている。