「除夜の鐘はうるさいから止めろ」のクレーム 各寺院の現状と対策とは
「除夜の鐘がうるさい」という声に対応する寺院の今とは…
■リクエストで復活
その後、檀家や住民からのリクエストがあがったため、2014年から除夜ではなく除夕(じょせき)の鐘として、午後2時から鳴らすことで復活させた。翌年から手伝いに来てくれるかたのことも、考慮し午後0時から鳴らすことに変更。
このお寺では、希望者全員に鐘を鳴らしてもらっている。合計300回程度鳴らすため、終了まで約2時間かかるという。今井住職は、「除夜の鐘は108つが定番。『108の煩悩をなくす』と言われているが、それも完全なあとづけだ」と話す。
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■法令の規制対象外
それでは、除夜の鐘を法令で規制することは可能なのか。環境省は、取材に「特定の音源に対する規制は、工場、建設現場、自動車の道路騒音のみ」と話す。その上で、「騒音規制法28条に深夜営業等それ以外については、条例で定めると明記されている」と述べた。
騒音防止条例を設けている川崎市。担当者は、「除夜の鐘も条例の対象にはなり得るが、毎日行っているわけでもないので、頻度が規制の対象とはならない。迷惑防止条例についても、同じ考え方である」と話した。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)