老舗ゲーセン『ミカド』は新型コロナに屈しない 「お前ら全員出禁な!」
長きに渡ってゲーマーたちを見守ってきた老舗のゲーセン『ミカド』もついに休業に。今後の展望について直撃インタビューを行なった。
今「ゲームセンター」や「ゲーセン」というワードを聞くと、何を連想するだろうか。新型コロナウイルスが猛威を奮っている現在では「3密」というあまり良くないフレーズを思い浮かべる人も多いのでは。
数多くのゲーセンが休業や閉店といった選択を迫られ、東京都にある老舗ゲーセン『ミカド』もついに8日から店舗休業に。しかしそんな時流をたくましく生き延びる『ミカド』に、しらベぇ編集部が直撃インタビューを試みた。
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■ゲーセンミカドとは
アーケードゲーマー、いわゆる「アケ勢」にとっては周知の事実であろうが、ミカドといえばゲーマーたちの聖地。80〜90年代のタイトルを中心に揃えており、店の佇まいと合わせてどこかレトロで懐かしい、古き良きゲーセンを感じさせるスポットだ。
しかしレトロゲームを中心に展開している一方で、時代を先取りしすぎたユニークな企画・イベントをほぼ毎日のように打ち出しているのも魅力。
ゲーセンの大会といえば、通常は格闘ゲームの「トーナメント戦」や「リーグ戦」などが行われるが、ミカドでは綿菓子機を用いてどれだけ上手に綿菓子を作れるかを競う「ストリートファイターわたあめ」など、パンチの効いたイベントも日常茶飯事だ。
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■新型コロナとゲーセン
かくいう記者(私)も新型コロナが蔓延する以前は、調子が良ければ週8でゲーセンに通っていた、アケ勢の端くれ。ゲーセン業界はさぞかし苦労しているのだろうと、ミカド店長・池田稔氏に話を聞いてみると…。
池田氏:日本国内でコロナが深刻視されてきたのって2月末くらいからだと思うんですけど、うちは3月25日、小池百合子都知事の「自粛要請」があるまでは売り上げがそんなに変わらなかったんですよね。
でもそれ以降からはガクッと売り上げが落ち込みました。6割から7割は減ったんじゃないかな…。うちは大体平日1日当たりで約1,000人はお客さんが来るんですが、多分300人くらいには減りましたね。
コロナに関しては「いつ終わるのか見通しがつかない」のと、「いくらお金を借りれば良いのか分からない」の2点がとにかくキツかったです。「休業できる目処」を立てるにも、その2つを抑えなければいけないので。
でも、いつまでもお客さんにリスクのある選択を続けるわけにはいかない。家賃などの維持費は当然発生しますが、ここは「耐え忍ぶ」道を選択しました。