岡山『ファンタジスタ』の閃きが全国のゲーセンを救う 「本当に感謝」
他県からもファンが多い岡山県のゲーセン『ファンタジスタ』がコロナ対策として打ち出したのは…。
新型コロナウイルスが猛威を振るい、全国のアミューズメント施設が休業を迫られている昨今。岡山県にあるゲームセンター『ファンタジスタ』もとうとう、19日夜に休業を発表した。
しかし同店にはユニークな「秘策」と、多くのゲーマーから愛される「秘密」があることをご存知だろうか。
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■『ファンタジスタ』とは
現在のゲーム業界はオンラインやスマホが主戦場となっており、いわゆるゲーセンに足を踏み入れた経験のないキッズもかなり多いのではないだろうか。しかし、そんな時代に逆行するかのように盛り上がりを見せているのがファンタジスタ。
土日は必ず複数のイベントが行なわれており、中でも対戦格闘ゲーム『ウルトラストリートファイター4』(ウル4)が盛り上がりつつあるという。現在は『ストリートファイター5』という最新タイトルが稼働しているため、『ウル4』をプレイする人々は自らを「ウル4原人」とネタにしているが、西日本に分布する原人の多くがファンタジスタに注目しているそう。
また同店を語る上では、キュートな公式キャラクター・ジスたんの話題は避けては通れないだろう。個人のゲームセンターのキャラにも関わらず、あまりの人気ぶりからスマホゲーム『ブレイブファンタジア』にプレイアブルキャラとして実装されているというから驚きだ。
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■コロナ流行時期が「最悪だった」理由
首都圏では既に多くのゲーセンが休業しているが、地方のゲーセンでは営業を続けている店がチラホラと見られる。しかし奇しくも記者(私)がインタビューを行なうほんの少し前に、ファンタジスタの店長は「休業」の選択を決断したという。
店長:休業も視野に入れつつ、同業他社の動きも見ていたのですが、岡山県は感染者数が比較的少ないようで、緊急事態宣言後も自治体からの休業要請も出てない状態で、他店の対応もまちまちという印象です。しかし店内の様子などを見ながら熟慮を重ねた結果、感染拡大防止の観点で自主休業を決断しました。
3月に入って客数は4割ほど減り、4月に入ってからは8割ほど減少したと思います。目に見えて減り始めたのは3月中旬ごろからですね。毎年うちでは東日本大震災への復興チャリティイベント『ゲーマーズチャリティバトル』を3月に開催し、例年であれば大勢の遠征者で賑わうのですが、今年は非常にこじんまりとした開催になってしまいました…。
また、4月1日はジスたんの誕生日で、6日はファンタジスタの開店記念日ということもあり、4月も本来であれば様々なイベントで盛り上がるタイミングだったんです。それも新型コロナの影響で、「それどころではなくなった」という感じでしたね…。売り上げだけで見ると3月は前年比で4割以上の減少、4月は7割以上減っているかもしれません。