岡山『ファンタジスタ』の閃きが全国のゲーセンを救う 「本当に感謝」

他県からもファンが多い岡山県のゲーセン『ファンタジスタ』がコロナ対策として打ち出したのは…。

2020/04/23 05:45



■多くのゲーマーが立ち上がる

キーホルダー

14日から販売開始にこぎつけられたというキーホルダー。どの店舗でも想定以上に売れているようで、本人たちも驚いているという。

店長:なんとなく10個か20個くらい売れるのかなぁ…くらいに思っていたのですが、蓋を開けてみると在庫が全然足りなくて。店舗さんによっては50個や100個の増産をかけることになったようです。この辺りは僕の見通しが甘かったですね。


『いらすとぷらす』さん側の負担にもなってしまい、「作っては発送、発送しては製作」という非効率な状態に陥らせてしまいました。 そのため現時点では新規参加店舗さんの受け付けを「一時停止」している状況です。新規参加を考えておられる店舗さんにはしばらくお待ち頂ければと思います。


支援者の皆さんにも落ち着いて購入してもらえると体制が立て直しやすくなりますので、焦らず5月31日までの期間のどこかでご購入頂けますと助かります! たくさんのメディアに取り上げられたり、「何か協力できることはありませんか」とゲーム業界関連のイラストレーターさんから連絡が来たりとスゴい反響に驚いてます。


こんな無理な企画を受け入れてくれた『いらすとぷらす』さん、キーホルダーを購入してくださっている皆さんもそれぞれ大変なはずなのに、ここまでご支援頂けていることは、本当に感謝の言葉もありません。


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■岡山勢が語るファンタジスタの魅力

ファンタジスタ

近ごろは女性ゲーマーも珍しくはないが、ゲーセンは未だに男社会の側面が強い。そのため店内で女性プレイヤーを目にすると、初めて女性を目にした山賊のように「女…女だ…」と色めき立つゲーマーは一定数存在する。

中には女性ゲーマーにちょっかいをかけたりと、純粋にゲームをプレイしにきている人に対し、失礼極まりない輩がいることも決して否定できない。しかし、記者が岡山在住のウル4原人の女性に話を聞いてみると、『ファンタジスタ』は「女性ゲーマー」でなく「いちプレイヤー」として接してくれるという。

原人:最寄りのゲーセンでもないジスタに私が「また行きたい」と思うようになった一番の要因が、店長さんもプレイヤーの皆さんも、私を「一人のプレイヤー」として見てくれたことなんです。大会では店長さんや常連さんが実況をしてくれるのですが、「何回目の参加」とか「使用キャラ」の解説をする中で、私のことを「女性プレイヤーの〜」とは一度も紹介しなかったんです。それがスゴい嬉しかったのを覚えていますね。


なんというか「ジスタ勢」は、強さとか性別とかの垣根がない感じがするんです。とてもフラットな雰囲気が好きですね。常連の人たちは「自分たちの好きなゲームを廃れさせたくない」という思いや、「貴重な岡山のウル4コミュニティの場」であるジスタに本当に感謝しているのが分かります。積極的に遠征勢を呼んだり、色々なイベントを企画したり…初心者でも楽しめるような工夫もしてくれました。私はそんなジスタが大好きです!

■片道5時間かけて通う猛者も…

続いて記者は、毎月のウル4のイベントに片道5時間かけて参加しているという男性原人のMさんにも話を聞いてみた。

原人M:ジスタへ行くには新倉敷駅から少し歩くのですが、東京や大阪のゲーセンとは違って殺風景な場所にあります。なんというかレトロな感じの、古き良きゲーセンという感じですかね。開催された大会は、決勝戦の最後の最後まで全員が観戦する雰囲気もとても良いです。とにかくお店のレトロな雰囲気に惹かれて、気付いたら片道5時間なのに毎月通うようになっていました。


常連さんが多く、皆さんとてもマナーが良い人ばかりです。プレー中に外部的なことを気にしたことは一度もありません。コロナが終息してジスタが復活してくれたら何より嬉しいですが、人の人生がかかっているわけですから、簡単にそういうことも言いづらいですね…。


それでも私は何かあれば、店長さんの判断を全面的に支持したいと思います。元気で、健康でいてほしいです。


多くの人々から愛される名店・ファンタジスタ。大変な時期を乗り越え、店内にゲーマーたちの歓声が響き渡る光景をぜひ取り戻してほしい。

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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ

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