終電間際の電車内で痴漢被害 犯人の男が逃走しようとしたら…

痴漢被害を訴えたら、その先どんなことが待っているの? 痴漢被害を警察に届け出た女性の、リアルな体験談をシリーズでお伝えする

2020/05/04 07:15


ホームに立つ女性
(Kit L./iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

「被害者が被害を訴えにくい」とされ、後を絶たない性犯罪。中でも、電車やバスなどでの痴漢被害はごく身近に潜む深刻な問題だ。

しらべぇでは、痴漢被害を訴えた20代女性・Aさんの実体験を通じて、痴漢という性犯罪の卑劣さ、そして実際に被害を訴える場合に大切なことについて、全3記事に渡って報じる。

まず本記事は、Aさんが勇気を振り絞って痴漢の手をつかみ、被害を訴えた際の出来事について。Aさんは居合わせた親切な男性によって、助けられたという。



■終電間際の電車内で…

Aさんが被害に遭ったのは、2018年12月某日。帰宅途中の特急電車内でのことだった。終電間際の車内は、座席が埋まり乗客がまばらに立っている程度の混雑具合で、Aさんはつり革につかまって乗車していた。

すると、それほど混雑していないにも関わらず、酒に酔った様子でAさんに不自然に距離を詰めてくる男が。体を密着し、腰を抱かれるようにして臀部などを触られた他、ズボンの中に手を入れられそうになってしまったという。


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■周囲は見てみぬフリ

男の手つきから「明らかに痴漢だ」と感じたAさんは、とっさに男の手をつかんで「何してるか分かってるでしょ? 次の駅で降りてください」と声を発し、男の手を力強くつかんだまま、次の停車駅へ。

このとき、男の痴漢行為を目撃していた乗客もいたのか、周囲からの視線も感じたというAさん。しかし、助けてくれる人や声をかけてくれる人はおらず、皆が見て見ぬフリをしていたようだ。

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■駅ホームで助けてくれた男性
痴漢弁護士警察駅員性犯罪齋藤健博
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