『東京アラート』って何? 東京都に疑問をぶつけてみたら想定外の回答が
2日、東京都内で新たに34人の新型コロナウイルス感染者が確認され、小池百合子都知事肝いりの「東京アラート」が発動される可能性が出ている。
2日、東京都内で新たに34人の新型コロナウイルス感染者が確認され、小池百合子都知事肝いりの「東京アラート」が発動される可能性が出ている。
この東京アラート、よく耳にはするが一体どんな中身なのか。東京都に聞いた。
■指標をオーバー
新型コロナウイルスの新規感染者が漸減し、東京都の緊急事態宣言が解除されたのが5月25日。ホッとしたのもつかの間、6月2日には約20日ぶりとなる1日の感染者数が30人を超える状況にまた戻ってしまった。
これは休業要請緩和などのため定めてきた「モニタリング指標」を超えてしまう、あまり良くない数値であり、再び「20時までの営業」などの状況に逆行する可能性もある。
2日の都議会で、小池都知事は「他のモニタリング指標もここ数日厳しくなってきてしまっている。この数値を踏まえて、東京アラートを発することも含めて、専門家の意見もふまえて早急に検討してまいります」と危機感を露わにしており、史上初となる「東京アラート」を出すことが現実味を帯びてきた。
■「警報と同義」
しかしこの「東京アラート」。なんとなくイメージはつくものの、実際に何を示しているか説明できる人は少ないかもしれない。小池都知事は過去の会見で何度か触れているものの、言葉だけが先走ってしまい、中身の認識は思ったより広まっていない。
そこで東京都の総合防災部に問い合わせたところ、「『東京アラート』は、言い換えれば『警報』と同義のもので、老若男女に広く認知されるよう言い換えられた言葉」と説明された。
つまり、「東京アラート」は強制力のある自粛指示や規制、ルールではなく、休業要請をレッドカードとすれば、イエローカードのような存在。“感染拡大が再び広がっている。都民の皆さん、再び警戒して対策を徹底してください”という都からのメッセージというわけだ。
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■早ければ今夜22時ごろから
東京アラートが発動すると、都のHPなどに表示される上、レインボーブリッジが赤く染まるという演出でも都民に知らせる。ただのライトアップ企画のようにも聞こえるが、これを報道各社が一つの象徴としてとりあげれば、その警告がさらに広く伝わるということになるだろう。
それについて前述の総合防災部は「発動前には、おそらく都知事の緊急会見などがあると思います」と説明しており、最速では2日の都議会終了後の午後9時半、都の対策本部会議で東京アラートの発動が決定され、都知事自らが発表すると思われる。
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(文/しらべぇ編集部・キモカメコ 佐藤)