子供にも教えたい! 農家が語るマメ科の植物の面白い生態

熊本のこだわり農家が語る、マメ科の植物に見られる面白い生態とは

2020/07/05 20:40



■具体的に説明すると…

例えば、酸素分子(O2)は金属などあらゆるものと結びつきやすく、すぐに酸化して化学変化を起こします。 これは酸素は二重結合なので、窒素よりは不安定な状態だからなのです。

ところで結合とは、外郭にある電子の共有数のことで、2つで一対=安定した状態になります。 そして窒素は単体(N)だと、対にならない3つの電子が存在した状態で、とても不安定なのです。

これは磁石に例えると、S極かN極のどちらか一方しかない状態では不安定になることと一緒です。そこで、もうひとつのNと結びつくことで電子を共有させ、N2分子として空気中に安定し存在しているんですね。


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■豆と菌類の完璧な共生関係

化学肥料の製造行程でも、高温高圧の特殊な環境下で窒素分子を単体の窒素(N)に変化させ、植物が直接吸収できるものにしています。 そんな強固な窒素分子を根粒細菌は簡単に分離してしまう。 まさに植物にとっては有難い細菌なんです。

そして、分離した窒素はアンモニアに変わり、他の菌類によってアミノ酸やタンパク質になっていきます。 その代わりに菌たちは、植物が光合成で作った糖類をご馳走としてもらい、完璧な共生関係が成り立っているんです。


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■微生物の力って偉大

目には見えないけど、根粒細菌をはじめ、微生物の力って偉大ですね。もし子供の夏休みに家族でマメ科の収穫体験を観光農園などでするときは、ぜひ根っこの部分に注目してみてください。

マメ科の植物が根粒細菌と共生して栄養を吸収していることを子供に教えてあげれば、きっと「パパ(ママ)ってなんでも知っててすごい!」と言ってくれるかもしれないですよ。

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(文/なないろ農園代表・Sirabee編集部

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