グループ卒業で騒動の戦慄かなの 彼女が開拓者アイドルである理由とは
戦慄かなのの『ZOC』からの卒業と『ZOC』の活動休止がSNSを騒がせた。この騒動の新しさを考察する。
■地上波とネットを結びつける
またこの騒動には、SNS有名人が関わっているのも新しい。戦慄という破天荒ながら地上波TVの仕事を持つアイドルが、それゆえにSNS有名人との関係を持ちながら騒動を起こしている状況に新しさがある。
後にメンバーの片方がZOCに参加した「生ハムと焼うどん」も解散時にTwitterを舞台に騒動を繰り広げたが、自己プロデュース能力がある戦慄は地上波レギュラーを維持しながら騒動を起こしており、今のところこれをもって消えていく状態ではない。
『アウト×デラックス』が懐深い番組だということでもある。
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■開拓者アイドルとなるか
この状態は戦慄がSNSを巻き込みながら新しいアイドル像を示していると言えるのだ。アイドルは評論家の宇野常寛も言うように現実を拡げる「拡張現実」を見せてくれる先端的エンタメである。
今回の騒動は確かに危うさもあり、戦慄が道を誤っていれば転落まっしぐらだが、一方で戦慄がリアルドキュメンタリーなアイドルであるということでもあるのだ。
TVは「コンプライアンス」でネットこそがリアルエンタメであるというような断絶が起きてしまえば、TVの力はどんどん弱くなるだろう。戦慄には法を侵すことなく開拓者であることが期待される。
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(取材・文/しらべぇ編集部・宮室 信洋)