ビートたけし、母が目にした戦時中の日本を語る 「ネガティブなこと言うと罰せられた」
『たけしのその時カメラは回っていた』(NHK)で、ビートたけしが母の思い出を語った。
22日放送の『たけしのその時カメラは回っていた』(NHK)では、戦時中の日本で流れたプロパガンダに迫った。そんな中、ビートたけしが当時の日本の状況について語り、注目が集まっている。
■敗北の事実を隠しデタラメの勝利を…
開戦から半年後のミッドウェー海戦で、連戦連勝だった日本海軍は米軍に大敗してしまう。ところが当時、日本のニュース映画では勝利したかのような報道がなされた。
日本軍は国民の士気が下がると敗北の事実を隠し、人々は日本の勝利を信じていた。その後も日本軍は連戦連敗を重ねたが、国内にはありもしない勝利が報じられた。
そして、日本海軍がアメリカ海軍に仕掛けた台湾沖航空戦で、アメリカ海軍の機動部隊が壊滅したことになるほどの大戦果を、デタラメにも関わらず報じた日本。この時、一般国民だけではなく、日本の陸軍までもが海軍の勝利を信じ、米軍に決戦を挑んだそうだ。
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■たけしの母が目にした当時の日本
戦時中のプロパガンダを目にし、YOUは「今も騙されてるんでしょうね、色々。なんか嘘つかれてるなとは思ってます」と遠い目をして語り、たけしも「今も下手すると内閣かなんかで大嘘ついてるかも分かんないよね」と共感。
そんな中、メイプル超合金・カズレーザーが「実際どれぐらいの人が(日本の勝利を)信じてたんですかね」と聞くと、たけしは「おふくろなんかに聞くとね、ネガティブなこと言うと罰せられたんだって」と、母の話を明かした。
当時は「日本は大丈夫か?」と言うと「この非国民!」と言われたが、明らかにみんなが日本の状況に気づいていたという。
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■「今の自分も大丈夫か?と心配に…」
戦時中のプロパガンダの恐ろしさに、視聴者からは「何だか今の自分も大丈夫か?と心配になる。」という声が上がり、その一方で「この国の同調圧力は戦前から全く変わっていない」「たけしの母サキさんも、疑って非国民と云われたのか」と、たけしの母が見た日本の状況にゾッとする視聴者も相次いだ。
様々な情報が飛び交い、何を信じていいかも分からなくなる昨今。惑わされないためにも、今回放送された戦時中の日本の状況をしっかりと覚えておくことが大事だ。
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(文/しらべぇ編集部・綿 つゆ子)