尼神インター誠子、初エッセイ本『B』を上梓 「誠子の過程を全部書いた」
自身初のエッセイ本『 B あなたのおかげで今の私があります』を上梓する尼神インターの誠子にインタビューを実施した!
■ツッコミのフレーズに変化
―――尼神インターさんの漫才のネタで、昔は「ブスやないかい!」と渚さんがツッコミを入れられていた記憶があるのですが、今年のお正月に放送していたネタ番組では、「ブスやないけど」というツッコミのフレーズを使われていましたよね。
誠子:見ていただいたのは、世の中の流れが変わってから書いたネタですね。ブスがあんまり大々的に言えなくなってると感じて、単純に変えた方がいいなと思ったんです。
でも、ヤバイって感じじゃなくて、「どうアプローチしたろかな」ってけっこうワクワクしてる部分もありました。このワード使われへんのやったら、違うワードでどう面白くしようかなって思ったし、自分もそういう世の中の流れがある前から、違う感じで行きたかったんです。
自分らが年齢も重ねてきて、やっぱり容姿に対する考え方も変わってくるんですよね。だから、もうちょっと違うネタないかなって思ってたタイミングで、ブスって言うのがあんまり良くない風潮になったので、ちょっとずつ新しく違う感じで自分らのネタを変えていけるいいきっかけになりました。
―――誠子さん自身が違う見せ方をしようと思ってのネタだったんですね! 変えられてるなと思いましたが、スッと入ってきてすごく面白かったです。
誠子:あのネタでもまだ、「ブスネタやん」って言う人もいてるんですけど、芸人の先輩とかお笑いが好きな方はちょっとだけ変えてるなってわかってくれるから、そう言っていただけて嬉しいです。
―――めっちゃ面白かったです。テレビでまだブスイジりがあったとき、友達と一緒に「誠子さん上京して垢抜けはって、もうブスイジりも違和感あるのになあ」と話していたこともあるので(笑)。
誠子:綺麗になって、すみません(笑)。
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■ブスが結び付けてくれた大切な存在
―――渚さんは誠子さんがネタのシフトチェンジをされたとき、どのような反応だったんですか?
誠子:ちゃんと話し合いとかはしてないですけど、意外と、渚のほうがちゃんとしてるというか、あのネタもすぐに受け入れてくれたし、「大丈夫か? 世間の人嫌がらへんか?」って、世間の考えをちゃんと意識したほうがいいと思ってる人なんですよ。
―――意外と言うと渚さんに失礼になってしまうのですが、確かに意外でした! でも、今後コンビとしてどういうネタをしていくべきかのスタンスに大きな相違がないから、理解しあえるからこそ、長くコンビとしてやっていけてるということなんでしょうね。
誠子:根本の深い部分では、面白いと思ってることとか、お笑いに対する価値観とかがやっぱり一緒やという安心感が常にあるので、お互いに信頼してますね。
―――『B』の中では、そんな渚さんについてのお話もあるということですが、どのようなことを書かれているのですか?
誠子:コンビ組むときに、渚が最初に声をかけてくれたんですけど、その理由が「NSC(吉本の養成所)の入学生の中で一番ブスやったから」らしいです(笑)。
でも、ブスと思って声かけてくれた渚がブスいじりをホンマにしない。流れ的に「ほんこんさん」「顔デカい」とかはあるんですけど、闇雲に「ブスやな」とかはないんです。10年一緒にいた渚やからこそ知ってる私のいじりをするっていうか。家族みたいな存在になったなって。
ブスで繋がってコンビが始まって、家族みたいな存在になったって、それこそブスのおかげやなと思ってて。ブスのおかげで家族みたいな大切な存在ができたってことは本の中にも書きました。ブスが結び付けてくれた大切な存在…ですね。