が〜まるちょば、トーク力抜群の彼が「言葉を使わない表現」をする理由
パントマイムの素晴らしさを熱弁したが〜まるちょば。その愛がひしひしと伝わってくる会見取材だった。
「パントマイム」と聞いて、何を思い浮かべるだろうか。目の前に出現した見えない壁、見えないロープを懸命に引く綱引き、はたまた宙に浮かぶトランクケースかもしれない。
そして、それらの動きをしているが、モヒカン頭にスーツ姿の男性だった人も多いに違いない。しかし、その張本人である、が〜まるちょばが覆したいものこそ、まさにこのイメージのようだ。
画像をもっと見る
■開口一番のセリフが伏線?
10月某日、東京都内で実施された、来年1月上演の『が〜まるちょば LIVE 2021 STORIES“PLEASE PLEASE MIME”』の合同取材会に登場した、が〜まるちょば。モヒカン頭にスーツ、サングラスと、テレビでよく目にするお馴染みの装いだ。
司会進行者の呼び込みで記者たちが拍手で迎えると、「拍手でお迎えください、はおかしくないですか? おかしくないか」と、会場の空気感を確かめているようだった。
メディアを通して、言葉を発さない印象があったためか、彼が普通に記者たちに向かって話していることに、まず不思議な感覚を覚えた。そして、今こうして文字に起こしていて気づいたのだが、開口一番に発したセリフがもう、弁が立つ人のそれだったのだ。
関連記事:『イッテQ』イモトの撮影現場に乱入した男性 その正体に「素敵」の声
■パントマイムの認識のズレ
最新公演の演目ではトランクを使わない。それどころか、舞台上に、が〜まるちょばがモヒカン頭にスーツの姿で登場することは今回一切ないかもしれないという。
彼がパントマイムだと思っているものと、世間が認識するパントマイムのイメージのズレをチューニングするためだ。
「が〜まるちょばとしてデュオで活動していたときは、パントマイムと呼べるかわからないストリート仕立てのパフォーマンスと、作り込んだ台本がある舞台作品、二足のわらじでした。
ところが、SNSの発達によって、ストリートパフォーマンスの部分が先行して、が〜まるちょばの存在がそういうものだと認識されるようになりました。表現者としては、パントマイムの人であるつもりが、パフォーマーとしてのイメージが先行したことに僕自身ちょっと困ったもんだと。
世界中を回っても、パントマイムがマイナーなもの、ひどいときはつまらないものとして、認識されていることもありました。それがものすごく悲しくて。僕自身、パントマイムの力をものすごく信用しているというか、愛しているので、それを世の中に知ってもらいたい」