タイガー魔法瓶、公式サイトに突然の注目集まる 「知らなかった…」と驚きの声も

今ネット上で注目を集めている「タイガー魔法瓶」の製品だが、切っ掛けはあるユーザーのツイートのようだ。

2021/02/08 05:45



■「分かりやすい明記」には理由があった

奇しくも華奈日さんのツイート投稿翌日の3日に、創立98周年を迎えたタイガー魔法瓶。2023年には創立100周年を控えており、「ネクスト100年をどう迎えるか」という議論が以前からなされていたという。

老舗中の老舗である同社だが、担当者は「国内外にもライバルは多く、海外企業の技術力も年々上がってきています」と、日本企業の強みである「技術」のアドバンテージが年々減ってきていることを明かす。

タイガー魔法瓶

続けて「機能やスペックも勿論大切ですが、タイガー魔法瓶の姿勢を知ってから商品を手にとってもらいたい、というのが当社の考えです」と、企業として「本当に大切なものは何か」ということに改めて目を向けていることを説明してくれた。

人権、健康、環境への配慮を企業指針に掲げているタイガー魔法瓶だが、じつは今回話題になった同社の取り組みを分かりやすく表記したページが登場したのは、昨年7月からのこと。紛争鉱物に関する記載は以前まで公式サイトのもっと目立たない箇所に表記されていたため、こちらのリニューアルが多くの人々に社会問題について考える契機になった…とも考えられるのだ。


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■タイガー魔法瓶の「現在」

と、ここで「タイガー魔法瓶」の社名の由来について訊ねてみると、広報担当者は「諸説あるのですが…」と前置きし、創業者の祖父が「寅年生まれだった」ことを挙げる。

また当時は現在のようなステンレス製の水筒ではなく、割れやすい「ガラス瓶」を取り扱っていたため、壊れやすいイメージを払拭するために「強い動物」の名前を採用したのだそう。

98年という歴史を持つタイガー魔法瓶の商品は現在も進化を続けており、「耐久性の強化」と「軽量化」の共存を見事に実現。担当者も「今一番、軽量化に力を入れています」強調しているように、86年発売の水筒「サハラスリム」と現行の「真空断熱ボトル」の500mlサイズを比較すると、前者が0.39kgなのに対し、後者は0.21kgと、半分近くの重量になっているのだ。

タイガー魔法瓶

また、2018年には JAXA共同開発の真空二重断熱容器の小型回収カプセルが、非シャトル機による国際宇宙ステーションからの実験サンプル持ち帰りに成功。他にも、SIAA(抗菌製品技術協議会)認定のSIAAマークがついた真空断熱ボトルはタイガー魔法瓶だけ…など、技術力の向上が非常に目覚ましい。

また今回の取材に際し、タイガー魔法瓶は「ユーザーとのコミュニケーション」を何よりも大切にしていると語る。自分たちの「4つの約束」に共感してくれたユーザーがいることや、ツイッターを介してより多くの人々が世界的な問題に関心を寄せてくれたことに対し、「お客様と一緒に社会課題に取り組んだり、真空断熱ボトルがライフスタイルの一部のような存在になっていければと思っております」とコメントしてくれた。

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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ

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