消費者庁が「新型コロナ予防を語る商品」へ改善要請 その実態を詳しく聞いた
消費者庁が45事業所に対して改善要請。今後も継続的監視を実行。
消費者庁は、新型コロナウイルス感染拡大に乗じインターネット広告で「新型コロナ予防効果を標ぼうする」42商品に対して、改善要請を行った。しらべぇ取材班はその実態を詳しく聞いた。
■健康増進法規定違反
その対象は「アンチエイジングにもコロナウイルス対策にも水素サプリメント」、「コロナウイルスに勝つために今大事なのは免疫力アップ。免疫機能を正常に保つDHA・EPA」 などと新型コロナ予防効果を標ぼうする健康食品(カプセル・錠剤・粉末等)。
ほかにも「新型コロナウイルス感染予防の切札の飴(柿渋)」や「抗酸化食品であるゴマをたくさん食べて新型コロナウイルス対策を!」と広告した商品もあった。消費者庁はこれらがすべて健康増進法(食品の虚偽・誇大表示)の規定に違反するおそれが高いと判断。
関連記事:小池都知事、新型コロナワクチンの副作用に言及 開発担当者の解説も
■今後も継続的に監視
また、「新型コロナウイルス除去にも期待。ウイルス除菌率99%、効果実感。今世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス除去にも一定の効果が期待できる」としたマイナスイオン発生器。
さらには「COVID-19にも効果が期待できる、ダントツの除菌効果」とうたった二酸化塩素加湿器などを、景品表示法(優良誤認表示)の規定に違反するおそれが高いと判定。これらの商品を扱った45事業所に対して、改善要請を行った。
表示対策課によると、3回にわたって要請を行ったそうで、現在はほとんどの業者が要請に従ったという。担当者は「今後も継続的な監視を個別具体的に実施し、法に基づく適切な措置を講じていく」と述べた。
関連記事:小池都知事、新型コロナワクチンの副作用に言及 開発担当者の解説も
■予防効果が確認された食品は見当たらない
国立研究開発法人・国立健康・栄養研究所は、「現時点で、新型コロナウイルス感染症に対する予防効果が確認された食品・素材の情報は見当たらない」と断言。
いくつかの食品・素材については、新型コロナウイルス感染症に対する予防効果が検討されているが、現時点では予備的な検討であり、科学的根拠を示すまでには至っていないとしている。
・合わせて読みたい→ビートたけし、新型コロナのワクチンに不安 「急いで開発するから怖い」
(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)