天皇陛下61歳の誕生日会見を全文書き起こし 「明るい将来が開けることを心待ちに」
天皇陛下は23日に61歳の誕生日を迎えられ、記者会見に臨まれた。
■雅子さまのご体調
「雅子は新型コロナウイルス感染症の感染拡大による活動への制約などから、体調を整えにくくなっている面はありますが、種々の工夫や努力を重ねながら幸いにして昨年も諸行事や諸儀式を滞りなく務めることができました。
特に昨年の5月から6月にかけては、初めての養蚕に取り組んだほか、11月には立皇嗣宣明の儀、朝見の儀を無事に終え、また新年のビデオメッセージでは、一緒に国民の皆さんにご挨拶できたことは良かったと思っています。
ただ雅子はいまだ回復の途上にあり、体調には波があり、大きな行事の後には疲れがしばらく残る傾向があります、これからも無理をせずにできることを一つ一つ着実に積み重ねていってほしいと思います。
また雅子は私の日々の活動を支えてくれる大切な存在であり、公私にわたり良き相談相手になってくれております。私も今後ともできる限り雅子の力になり、支えていきたいと思っています。
国民の皆さんにはこれまで雅子に温かく心寄せて頂いていることに改めて感謝の気持ちをお伝えするとともに、引き続き、雅子の回復を温かく見守って頂ければ有り難く思います。
昨年の4月から大学生になった愛子は、新型コロナウイルス感染症の影響により、オンラインの授業が続いておりますが、昨年秋に初めて大学に登校した際に、『大学では新しい知識を得た時に感じられる喜びを大切にしながら、様々なことに取り組んでいければと思っています』と語っていたように、大学での勉強に意欲的に取り組んでいることに、私と雅子も嬉しく思い、また少し頼もしくなったように感じております。
オンラインの授業では課題もかなり多く、愛子もその一つ一つに一生懸命に取り組んでおり、大変そうですが、授業を準備される先生方のご苦労も大きいものと思いました」
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■愛子さまと大学生活
「私達も愛子がオンラインで授業を受けているのをそばで見る機会もありましたが、私達自身も新たな知見を得ることができたり、なにか学生時代に戻ったような気持ちになりました。
今後、どのような状況の大学生活になるかはわかりませんが、愛子には有意義な学生生活を送ってもらいたいと願っております。
愛子は普段時間がある時には屋外で、運動も少ししたりしていますが、家の中で過ごす時間も長いので、私たち家族3人で楽しく団らんする時間を大切にしてくれています。
また早いもので今年の12月で成人を迎えます。愛子が誕生した時の会見でも申しましたが、孟子の言葉を参考にした敬宮愛子という名前には人を敬い、人を愛してほしいという私たちの願いが込められています。それは20年経つ今でも変わっておりません。
今後、成年皇族として公務に当たっていくことになりますが、感謝と思いやりの気持ちをもって、一つ一つの務めを大切に果たしていってもらいたいと思います。
そして色々な方からたくさんのことを学び、自らの考えを深めていき、また今まで以上に様々な経験を積み重ねながら、視野を広げていって欲しいと願っております。その過程で将来のことも含め、私たちで相談に乗れることはできる限りしてあげたいと思います。
上皇陛下や秋篠宮と直接会うことが減っていることは残念ですが、上皇陛下や秋篠宮とは適宜連絡をとるようにしております。ただし詳細については回答を控えたいと思います。
上皇陛下、上皇后陛下には新型コロナウイルス感染症の感染拡大に、お心を痛められつつ、日々を送られていることと拝察いたします。どうかご無理をなさらず、お体を大切に末永くお健やかにお過ごし頂きますよう、心よりお祈り申し上げます」
■眞子さまと小室圭さんのご結婚に関して
「延期されていた立皇嗣の礼関連の主要な諸行事が滞りなく終了したことに安堵しています。その立皇嗣宣明の儀において、秋篠宮は『皇嗣としての責務に深く思いを致し、務めを果たして参りたく存じます』と述べたことを心強く聞きました。
秋篠宮には皇嗣として、その職務もますます重いものとなっていきますが、秋篠宮妃ともども体に気をつけながら、務めを果たしていってもらいたいと思います。
眞子内親王の結婚については、国民の間で様々な意見があることは私も承知しております。このことについては眞子内親王がご両親とよく話し合い、秋篠宮が言ったように多くの人が納得し、喜んでくれる状況になることを願っております」
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(文/しらべぇ編集部・佐藤星生)