全国初、山口県が全高校生に無料PCR検査実施 総額2億円かかる詳細を教委に直撃
「学校行事や部活動の大会を安全に行えるようにするため」と山口県教委。
山口県は11日、県内の全高校の生徒と教職員ら約4万人を対象に、PCR検査を一斉実施すると発表。1人あたりの検査費用は約5千円で、総額約2億円を見込んでいる。しらべぇ取材班は、山口県教育委員会にその全容を聞いた。
■生徒の自宅で実施
山口県教委によると、対象は県立、市立、私立と特別支援学校など計86校が対象で、今月中旬から6月上旬にかけて実施。希望者が学校から「だ液採取PCR検査キット」を受け取り、自宅で採取する。
結果は県と学校及び生徒・保護者に伝えられ、仮に検査で陽性だった場合には、慎重を期すため保健所の正式検査を実施。また、正式検査の結果がわかるまでは、自宅待機となる。
関連記事:大阪・豊中市の小学校教職員16人が新型コロナ感染 教委に詳細を聞いた
■今後学校行事前に随時実施
県教委学校安全・体育課は、その目的について「学校行事や部活動の大会などを安全に行えるようにするため」と話す。まず希望者全員が1回目の検査を受けた後、大きな大会や修学旅行前に随時実施していく予定だ。
「あくまで任意の実施になるため、誰が検査を受けたのかはわからない形で実施するよう校長に求める」と担当者は話す。
関連記事:中居正広、PCR検査のネット予約に困惑 「僕はできない」
■検査を実施し学校行事を再開
ネット上では「東京や大阪では民間のPCR検査センターに毎日のように行列ができている。行政が主体となり、希望者が定期的に検査を受けられるようにすべきだ」といった声があがっている。
県教委は、「昨年はさまざまな大会が中止となった。また、修学旅行の中止や行き先が近場に変更となった学校もある。今年はそのようなつらい思いをなるべくさせたくない。PCR検査を適宜実施しつつ、大会や学校行事を実施していきたい」と話す。
無料PCR検査を高校生限定にしていることについては、「通学や部活動で広範囲に動くので、それだけリスクにさらされているため」と述べた。
・合わせて読みたい→日本財団が200億円かけてPCR検査体制を拡充 一部地域で始まった動きを直撃
(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)