ワクチン予約の電話がつながらずに市役所に市民殺到 はがき受付に変えた市を直撃
ハガキによる受付は、年齢の高い順に市が振り分ける。
新型コロナワクチン予約の電話やインターネットがつながらず、全国的に大混乱している。そんな中、市役所に市民が殺到してしまった自治体が、電話予約をやめて、はがきによる受付に変更すると発表。しらべぇ取材班は混乱の状況について詳しく聞いた。
■窓口での予約に応じてしまった
千葉県銚子市は、先月26日から29日まで高齢者向けのワクチンの集団接種の予約を、今年度75歳以上になる人限定で受け付けた。午前9時から午後5時まで、電話による6回線のみで対応。当時は朝から電話がなりやまない状態だった。
そのため、市民が「電話がつながらない」と市役所の担当課に殺到し、職員に詰め寄る場面もあったという。「市民がけがをするようなことがあってはならない」と判断した担当課は、窓口での受付に応じた。
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■収拾がつかなくなったため休止
最初の日は50人だったが、うわさを聞きつけた市民が次の日は200人、翌々日は400人と訪れ、計726人の予約を受け付けることになった。市役所での受付を市民には知らせていなかったため、今度は市民から「不公平だ」とのクレームが殺到。
収拾がつかなくなったため、いったん受付を休止した。その後、市は新たな予約方法の検討を重ね、はがきによる予約申し込みに変更することを決めた。
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■年齢の高い順に
はがきによる予約は、まだ申し込みを終えていない75歳以上の高齢者約9000人が対象。市がはがきを送り、市民が希望会場などを指定し、年齢の高い順に市が振り分けていくという。
以前実施していたコールセンターによる予約は中止する。ワクチン対策室は「以前の方法では、市民に迷惑をおかけして申し訳ない。新たな方法で円滑に進んでいくように努力していきたい」と述べた。
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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)