体を診察させた婦人科医師が9年越しで実父と判明 30代女性がトラウマの代償に提訴
人工授精で生まれた女性が、生物学上の父だと知りながら自分の婦人科の診察をしていたとして医師を提訴した。
■他にもたくさんの子供が?
近年、実父を捜そうと遺伝子検査を受けていたモーガンさんは、1980年代に行われた人工授精で授かった同じ父を持つきょうだいが6人いることを発見していた。
そして現在、この全員がウォートマン医師が自らを「匿名の医学生」と偽り、ひそかに自分の精子を使用して生まれた子ではないかとの疑惑がもたれている。
またウォートマン医師の娘のDNAで検証したところ、モーガンさんは99.99%の確率で医師の娘と同じ父を持つことがわかったという。
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■トラウマの代償に…
モーガンさんは、ウォートマン医師が2012年に自分の診察を始めた時から生物学上の娘であることを知っていたとし、医療過誤、インフォームドコンセント(医師と患者の情報共有と合意)の欠如、精神的苦痛を被ったとして、金銭的補償を求めて提訴した。
モーガンさんは「実父だと知っていたら絶対に婦人科の診察を受けなかった」と、トラウマに苦しんでいるという。モーガンさんにとっては知らない方がいい事実もあること、そしてウォートマン医師にとっては墓場まで持っていくべき秘密もあることを、実感させられる事件になったようだ。
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(文/しらべぇ編集部・原田パラン)