9割がキリスト教徒のブラジルに西洋最大の大仏 現地で歓迎された背景を直撃
今年8月、ブラジルに西洋最大規模の仏像お目見え。禅宗の曹洞宗が建立した。
■人生の真実を伝える使命を
同寺への寄付など物心両面で支援してきた永明寺(静岡県富士市)の加藤孝正住職(71)は、大仏像建造について「反対運動が一切起きなかった」と喜ぶ。
約半世紀前とは異なり、社会に受容されてきた理由のひとつに、自然活動への貢献、コメ栽培を主とした自給自足の生活など「社会的に高い評価を得ている」ことを挙げる。
クリスチアノ住職は20歳の頃、メキシコに渡米。ここで反体制のヒッピーの若者らに親しまれた日本人禅師と出合ったことが、母国ブラジルでの開山を決めるきっかけになった。
自ら学んだ法律や医療では「人は救われない」と、曹洞宗の開祖・道元に真実を求め、仏門に入ったという。
数十年間、家族ぐるみで付き合いしている加藤住職は「葬式と法事を済ませるだけではない、人生の真実を伝える本物の宗教を伝えてほしい」と日本発祥の禅の使命に期待を込める。
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■禅宗は「困難に負けない宗教」
香港が拠点の宗教系英字サイト、ブディストドア・グローバルは、禅宗を「常に心に平静を保ち、人生の困難に直面してもギブアップしない教え」と論じている。
同紙によると仏教は20世紀初頭、日本人移民によりブラジルにもたらされた。仏教徒の数はアメリカ大陸では米国が最も多く、以下、カナダ、ブラジルの順だ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)