安倍元首相の27日「国葬」は安全に実施できるのか… 賭けに出た岸田政権
奈良事件の模倣犯による殺傷などが発生すれば岸田政権の支持率が低下する。27日は岸田政権の命運をかけた日になるだろう。
岸田文雄首相は8日、衆院の議院運営委員会に出席した。今月27日に東京都千代田区の日本武道館で行われる安倍晋三元首相の国葬については、国民の間で反対が依然として根強い。
■国葬の意義を強調する岸田首相
岸田首相は、安倍氏の国葬について「民主主義の根幹たる選挙運動中の非業の死であり、我が国は暴力に屈せず民主主義を断固として守り抜くという決意を示していく」との認識を示した。
また、16億6千万円と見込んでいる国葬の費用についても過去のさまざまな行事と同水準であり、極めて妥当だとの見解を示した。
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■奈良事件の模倣犯が現れる恐れ
国葬が行われる27日が近づいてくるわけだが、本当に安全に実施できるのか疑問が残る。
国葬にはカマラ・ハリス副大統領やバラク・オバマ元大統領など各国の要人が一斉に集結するが、空港からホテル、ホテルから開催場所の日本武道館までの警備など、当日は交通網がかなり混乱することになる。
警視庁だけでなくマンパワーは補えず、各都道府県から応援隊が駆け付けることになるが、今回の警備は奈良で発生した安倍氏の殺害事件の挽回を示す機会となる。
この事件について、未然に防止できたと奈良県警を責める意見があちらこちらで聞かれるが、仮に奈良事件の模倣犯による犯行を防げなかったとなれば、日本警察への信頼は失墜することは避けられない。
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■国葬巡り乖離が顕著に
そして、影響はそれだけではない。仮に何か起これば、岸田政権の支持率低下も避けられない。
すでに、今回の国葬を巡っては国民の間で税金の無駄遣いだと強い反発があるだけでなく、反対のデモも発生している。安倍氏のこれまでの実績は歴代首相の中でも突出しており、首相の首相であることは誰もが認めるところだ。
しかし、日本経済や国民の生活がいっそう厳しくなるなか、16億6千万円という莫大な額には耳を疑わざるを得ない。27日は岸田政権の命運をかけた行事なる。
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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中)