映画『ワンピースFILM RED』が二度と作れない完成度 その“幻想性”を考察

ワンピース映画『FILM RED』のヒット要因を考察。幻想性、歌と映画のこの上ない融合、赤髪海賊団と「家族」に注目する。

2022/09/25 14:05


 

■歌と映画のこの上ない融合

また、歌と作品を融合させればいいというわけではない。さらにミュージカル形式というわけでもない。同作品は、歌で物語が止まるような作品ではないのだ。

歌姫ウタがメインのストーリーであり、既に重厚な物語が敷かれている作品に結びついてこそ実現できたといえる。歌と映画のこの上ない融合によって、ミュージカルともAdoのライブともいえない同作品は、複数回観に行く価値があるものとなった。


関連記事:Adoが「陰キャ」人気までも獲得する理由 サブカル性と自虐性に注目

 

■楽曲クオリティ

楽曲の完成度も高い。予想外なほどに尖った曲をAdoに歌わせているのが、FAKE TYPE.。尾田氏は、約2年半前の『少年ジャンプ』で、FAKE TYPE.のMC・トップハムハット狂にハマっていると記述。尾田氏の音楽面への造詣もうかがえる。

またEDテーマとなった秦基博が手がけた「風のゆくえ」も、Adoのバラードの歌唱力を知らしめる見事な作品となった。

ONE PIECE モノクロ版(全103巻)【Amazonでチェック】

次ページ
■虚構か現実か
日本テレビ秦基博ルフィ尾田栄一郎シャンクスONEPIECE無限列車編ワンピース鬼滅ウソップAdo中田ヤスタカ家庭教師のトラコ新時代赤髪海賊団ヤソップトップハムハット狂FAKETYPE風のゆくえアクセルホネット
シェア ツイート 送る アプリで読む

人気記事ランキング