食べられる七つ道具といえば? 8割以上の人が『鮟鱇』を正しく読めていた
「鮟鱇」の吊るし切りを目にしたことがある人もいるのではないだろうか。
鍋にしてもよし、唐揚げでもよし、見た目のインパクトからは想像もつかないその美味しさにフグと並び称されることも。
■「鮟鱇」を何と読む?
Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に「鮟鱇」の読み方に関する調査を実施したところ、全体で83.8%の人が「あんこう」、16.2%の人が「あいなめ」と読むと回答した。
「あんこう」と読む人は男性が81.3%で女性が86.3%。「あいなめ」と読む人は、男性が18.7%、女性は13.7%という結果に。
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■正しくは「あんこう」
「鮟鱇」の正しい読み方は、「あんこう」。アンコウ目アンコウ科の魚の総称で、日本では、キアンコウ(ホンアンコウ)とアンコウ(クツアンコウ)が主な食用の種として知られている。タラ類の近縁にあたるそうで、アンコウ科に含まれる25種のほとんどが深海魚だという。
「あんこうの七つ道具」と呼ばれる身、皮、胃、肝臓、卵巣、えら、ヒレが食用部位とされ、骨、あご、眼球以外は全て食べられる。とくに肝臓は「あん肝」と呼ばれ、海のフォアグラと例えられるなど珍味として親しまれている。
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■由来は特定されていない
その名の由来は、ぶよぶよして太った見た目からのろまで愚か者の意味の「暗愚」に魚をつけた「暗愚魚(あんぐうお)」が「あんこう」に転化したという説や、その色から「赤魚(アカヲ)」が転化したという説、大きな顎から「顎(アゴ)」が転化したという説など諸説あるが、どれが正しいのか特定はされていないようだ。
漢字は、その音にあてた「安」「康」の文字に魚編をつけたもので、現代の中国でも日本で作られたこの「鮟鱇」の文字が使われているという。
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■「あいなめ」の漢字は「鮎魚女」
「あいなめ」の漢字表記は「鮎魚女」「鮎並」「愛魚女」など。カサゴ目アイナメ科の魚で、日本沿岸の岩礁域に広く生息している。
その名の由来には、鮎のように縄張りを持つ様子から「あゆなみ(鮎並)」が転化して「あいなめ」となったという説、鮎に似て滑らかなことから「あゆなめ(鮎滑)」が転化したという説などがあるようだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)