「『栄螺』を何と読む? 刺し身に壺焼き、BBQで楽しむという人も
宝石にも使われる美しい珊瑚だが、乱獲が問題となり保護する動きが広がっている。
特徴的な棘を持つあの巻き貝。その名の由来は、貝の殻を家にたとえて付けられたという説も。
■「栄螺」は何と読む?
Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に「栄螺」の読み方に関する調査を実施したところ、全体で81.0%の人が「さざえ」、19.0%の人が「さんご」と読むと回答した。
「さざえ」と読む人は男性が77.2%で女性が84.6%。「さんご」と読む人は、男性が22.8%、女性は15.4%という結果に。
関連記事:6割以上の人が読めた『翻車魚』 水族館などで水槽にぶつかる姿には理由があった…
■正しくは「さざえ」
「栄螺」の正しい読み方は、「さざえ」。リュウテンサザエ科に分類される巻貝の一種で、北海道から九州まで広い地域の沿岸部に生息している。
寿命は7年から8年程度とされており、夜になると岩礁を動き回ってツルアラメ、コンブ、ホンダワラ類、アナアオサなどの海藻を歯舌で削り取って食べる。
関連記事:『遍羅』は何と読む? 名前の由来はヘラヘラと泳ぐ姿だという説もあるが…
■「小さい家」がその名の由来
「さざえ」という名は、殻を小さな家にたとえて付けられたという説がある。「ささ=小さい」と「え(い)=家」が合わさって「さざえ」になったと考えられているようだ。
日本では代表的な食用貝類の一種で、刺し身や壺焼きにして食べることが多い。壺焼きの作り方には、そのまま火であぶり醤油などで味付けをするというシンプルなものから、いったん身を取り出して不要な部分を取り除き、海老・銀杏・椎茸などとともに殻に戻して焼くといったものまでさまざまなバリエーションがあるようだ。
これからの行楽シーズン、BBQなどでサザエの壺焼き楽しむという人は、アレンジレシピを試してみるのも面白いのではないだろうか。
関連記事:その名の由来は鳴き声や体の模様? 4割の人が間違えた『鴎』とは
■「さんご」の漢字は「珊瑚」
「さんご」は漢字で「珊瑚」と書く。クラゲやイソギンチャクの仲間に分類される刺胞(しほう)動物の一種で、世界には約800種類が存在し、宝石になるものや、サンゴ礁を形成するものなどがある。
もともと、「珊瑚」と呼ばれたのは宝石として使われるサンゴで、古くから指輪やかんざしなどの装飾品として愛されてきた。その一方で、生息海域が限られ成長も遅いことから、資源保護の対象として、2008年より国際輸出の際は輸出国管理当局が発行する輸出許可書、または原産地証明書等が必要となっている。
・合わせて読みたい→その名の由来は鳴き声や体の模様? 4割の人が間違えた『鴎』とは
(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)