『珠鶏』をなんと読む? 寒さに弱く神経質で眠るときは樹上に登る鳥とは
アフリカ中部から南部にかけて生息し、日本には江戸時代に持ち込まれたという。
「珠鶏」は癖やニオイのない上品な味で知られており、家禽としての生産量はフランスが世界で一番多いという。
■「珠鶏」は何と読む?
Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に「珠鶏」の読み方に関する調査を実施したところ、全体で52.5%の人が「ほろほろちょう」、47.5%の人が「ほととぎす」と読むと回答した。
「ほろほろちょう」と読む人は男性が50.0%で女性が54.9%。「ほととぎす」と読む人は、男性が50.0%、女性は45.1%という結果に。
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■正しくは「ほろほろちょう」
「珠鶏」の正しい読み方は、「ほろほろちょう」。キジ目ホロホロチョウ科ホロホロチョウ属に分類される鳥類で、アフリカ中部から南部にかけての草原や開けた森林等に生息する。地上で生活しているが、夜間は樹上で眠るという。
「ほろほろちょう」の名は、その大きな鳴き声を遠くで聞くと、ホロホロと聞こえることに由来するという説や、江戸時代にオランダ船により持ち込まれたときに使われていた名称である「ポルポラート」が由来だとする説など、諸説あるようだ。
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■においや癖がなく非常に美味しい
その肉は野鳥に似た歯ごたえで、においや癖がなく非常に美味しいことから食用とされ、生息地以外でも家禽として飼育されている。とても臆病で寒さに弱いなど扱いに難しい部分もあるが、病気には強く、薬を使わなくても丈夫に育つという利点もあるという。
日本でも研究機関や牧場などで飼育を試みているところがある。岩手県には専門の農場があり、提携のレストランでその肉を味わえるほか、燻製肉やソーセージの販売も行なっているようだ。
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■激情的な鳴き声で和歌に登場することも
「ほととぎす」には「杜鵑」「時鳥」「不如帰」「子規」「杜宇」「蜀魂」「田鵑」などさまざまな漢字表記があり、「卯月鳥(うづきどり)」「早苗鳥(さなえどり)」などいくつかの異名で呼ばれることもあるようだ。
カッコウ目・カッコウ科に分類される鳥類の一種で、カッコウ同様にウグイスやミソサザイなどに托卵する習性が知られている。また、「キョッキョッ キョキョキョキョ」というような特徴的な鳴き声が激情的だとして和歌に登場することも多く、古くは万葉集にもその名を多く刻んでいるという。
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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)