『蚰蜒』をなんと読む? 約6割が正しく読めるができれば見たくないと願うその姿
あの見た目から害虫として駆除されてしまいがちだが、じつは無害でキレイ好き。
洗面所や風呂場の壁に張り付いたその姿に、心臓が飛び出そうな思いをしたことがある人もいるのではないだろうか。
■「蚰蜒」は何と読む?
Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に「蚰蜒」の読み方に関する調査を実施したところ、全体で63.1%の人が「げじ」、36.9%の人が「げら」と読むと回した。
「げじ」と読む人は男性が61.3%で女性が64.8%。「げら」と読む人は、男性が38.7%、女性は35.2%という結果に。
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■正しくは「げじ」
「蚰蜒」の正しい読み方は、「げじ」。ムカデ綱ゲジ目に属する生き物の総称で、細長い15対の脚と、体の背面で一列に並んだ気門をもち、ムカデの仲間ではあるが、全体的なシルエットはムカデとは大きく異なる。
夜行性で湿度が高い環境を好み、石や落ち葉の下、草むらや家の床下、洞窟などに生息。特に活動が活発になるのは6月~9月あたりだと言われている。
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■人体への害がないキレイ好きな益虫
ムカデとの大きな違いは毒を持たず人体への害がないということだ。その見た目から不快害虫とされてはいるが、人を噛んだり刺したりすることもなく、ゴキブリや蜘蛛などを捕食してくれる益虫なのだ。
また、とてもキレイ好きで、ゴキブリなどのように病原菌を運ぶこともなく、衛生害虫でもない。虫などを捕食した際も全て残さず食べてしまうという。
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■家の中でゲジに遭遇しないためには
基本的には屋外に生息するゲジだが、エサを求めて家の中まで入ってくることも。無害とは言っても、家の中であの姿に出会うのは心臓に悪い。ではどのように対策すれば良いのだろうか。
ゲジは、エサがあれば、換気扇やエアコンのダクト、サッシや網戸の隙間など、あらゆる侵入経路から家の中に入ってくる。つまりは、エサとなるものをできる限りなくしてしまえばいいということだ。
食材をきちんと管理し、食べかすや生ゴミはきっちりと密閉しておくなどの工夫により、少しでもゲジがエサを追って入ってこない環境を作るよう心掛け、あの姿を見ずにすむようにしたいものだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)