海外輸出される200本の国産バナナ、どう見てもおかしい… 完全に「天才の発明」と話題

なぜか台湾に大量輸出されている日本のバナナ。その「予想外すぎる正体」が、大きな人気を博している。

2023/12/25 04:45



■この会社、完全にノリノリである

念のため説明しておくと、キャステムは決して「メタリックなバナナの製造」が本業の会社ではない。培った「精密鋳造」の技術を駆使してロケット部品や医療機器部品など、あらゆる産業の精密な金属部品を製造しているのだ。

しかしある日、社員らの胸に「その技術を使って、一般の方向けの商品開発ができないか…」という思いが芽生え始める。

そして2016年、同社に誕生した「商品開発部署」内で「精密に金属化できる本業の技術を用いて、身近な果物や野菜を忠実にメタル化したら面白いのでは?」という意見が飛び出し、かくしてメタルバナナが爆誕したのだ。

完全にノリノリのキャステムだが、現実は全く甘くなかった模様。池田さんは「全く売れずでして…売れても、年間数本しか売れない商品でした」と苦笑いを見せる。

そこで2020年に心機一転、商品名を「メタルバナナ」から「バナナハンマー」に変更することに。その際に「凍らさなくても釘が打てる」と、ハンマー要素に振り切ったアピールが功を奏したのか、世界中に紹介記事が拡散されていったのだ。


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■担当者は「正直驚いています」

Xでバズるトピックとは不思議なもので、関係者からすると「なぜ今このタイミングで話題になるの?」と、首を傾げてしまうケースも少なくない。

件のバナナハンマーもまさにその類で、なぜか池田さんのX投稿が台湾のメディアで取り上げられ、広く拡散される事態に。現地ではバナナハンマーを「鋼鐵香蕉」と表記するようで、台湾のGoogleトレンドに「鋼鐵香蕉」が浮上するなど、大きな話題を呼んでいるのだ。

前出のように20年時点で既に話題となっていたバナナハンマーだが、池田さんは「今回はそれらを越えるバズり方となっており、正直驚いています」と、率直な感想をコメントしている。

バナナハンマー

また「当社では他にもバズる(バズった)商品をたくさん商品化していますので、今回のメタルバナナのようにもっと世界に届いてほしいです!」「でもその前にメタルバナナの生産を頑張ります」と、今後の展望についても語ってくれたのだった。

なお、18日の池田さんのX投稿には「昨日だけでも台湾からのメタルバナナの注文が200本。果たして正月休みはあるのか」と綴られており、注目度の高さに改めて驚かされる。

甘くて美味しい自国のバナナが、大きな人気を博している台湾。それだけに日本産の「金属バナナ」にかける情熱もひとしおなのだろう。


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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

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