使ったことがある人は約1割 視覚で言うところの“空耳”のような現象を指す言葉とは
古くは源氏物語に出てくる和歌でも使われている言葉だった。
見えたような気がしたのに、実際には存在しなかった。あれは幻だったのだろうか…そんな時に使う言葉を知っていますか?
■「空目」という言葉を使ったことがある
Sirabee編集部が全国の10代〜60代の男女800名を対象に実施した調査では、全体で10.5%の人が「“空目(そらめ)”という言葉を使ったことがある」と回答した。
なお男女別に見ると、男性は10.2%、女性は10.8%という結果になっている。
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■“空目”という言葉自体を知らなかった
編集部が話しを聞いた40代の女性は、「“空目”という言葉自体を初めて聞きました。空耳はよく使いますが、それの視覚バージョンということでしょうか」と述べた。
調査結果を見ても使ったことがある人は10.5%とさほど多くないことから、彼女のように“空目”という言葉自体を知らなかったという人も多いのではないだろうか。
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■視覚で言うところの“空耳”のような現象
「空目」とは、“実際にはないものが見えたような気がすること”という、視覚で言うところの“空耳”のような現象を指す。源氏物語の作中で詠まれた「光ありと見し夕顔の上露にたそかれ時の空目なりけり」という歌に見られるなど、古くから使われている言葉だ。
ほかには、「空目を使う」で上目使いをする、「空目する」で「見て見ないふりをする」という意味もある。 “空目を使ってお願いする”、“困っている人がいるのに空目するのは良くないことだ”といった使い方をするようだ。
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■ネットスラングとしての「空目」
また、「空目」という言葉はネットスラングとしても使われることがあるという。もとの意味は“実際にはないものを見たと勘違いすること”を表すのだが、この場合は情報を読み違えたり内容を見間違えたりしたときに用いられるようだ。
“チクワ”と“チワワ”、“ひつまぶし”と“ひまつぶし”、“マスカラ”と“マラカス”、“トイレ”と“トレイ”、“相撲”と“相模”などの見間違えはわかり易い例だろう。中には、“ノーパソ(ノートパソコン)”と“ノーパン”といった「空目」にドキッとした人もいるのではないだろうか。
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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女800名 (有効回答数)